映画「シビルウォー」を見た。映画としてはおかしなところもあったが、娯楽映画としてはまあまあの出来といったところか。
例えばおかしなところを挙げれば青春映画でもないのに平行して走行している2台の車間で車の窓を通って人が移るシーンがなぜ出てくるのだ?とか、殺されそうになっている仲間を救うために後ろに残っていた人が銃をかまえている正体不明の人物 に車をぶつける場面があるが、銃をかまえている人物が車が体当たりしてくる前に車の音に全く気が付かないのは変とか、報道関係者は戦闘状態中でも攻撃されないのだが、報道関係者を攻撃しないというようなルールが内戦下で守られるのか?等々。ただ、この映画のアメリカでの公開は今年春ごろだそうだが、アメリカ大統領選挙下でこのような映画が公開されるという点が一番興味深い。
”権威主義的”な大統領という者が最後に殺される悪役で出てくるが、トランプが大統領時代選挙に負けそうなとき本気で戒厳令を出すことを検討したと伝えられていること、トランプが再度大統領になったら憲法を停止すると公言していると伝えられていること、トランプはプーチンや習近平らの権威主義的なリーダーに心酔していると伝えられていることを鑑みれば、この”権威主義的”な大統領というのはトランプを模した人物であるのは明らかだ。
その”権威主義的”な大統領が殺される映画をこの大統領選挙の時期に公開するところがアメリカらしといえばアメリカらしい。
ハリスがトランプにかろうじて勝つ事態になれば、この映画のようまでとは言わないがトランプ支持者の暴動多発のような相当な混乱が起こるのは当然予想される。そしてトランプが勝てばアメリカは世界中を巻き込みながらとんでもない方向へ向かうだろう。
10/7のロイターで”共和党の大統領候補であるトランプ前大統領は7日、米国内で殺人事件を犯しているのは不法移民だと指摘、「悪い遺伝子がたくさん存在する」との持論を展開した。”との報道あり。また”イスラエルはイランの核施設を攻撃するべし”とトランプが言ったと別の報道もあり。これらの報道がもしトランプが勝った場合にアメリカが向かうだろう”とんでもない方向”を示している。
アメリカ大統領選挙に投票権のない日本人はただ祈ることしかできない。アメリカ人の投票のせいでアメリカがおかしくなるのは仕方がないが、日本がとばっちりを受けませんように。でも大きなとばっちりが来るだろうな。(2024/10/9)