2万円台の格安中古パソコンはお買い得か、7年落ちのレッツノートを購入した結果_田代 祥吾様記事抜粋2024年8月2日<
電子商取引(EC)サイトや中古パソコンショップなどでWindows 10を搭載した中古ノートパソコンが2万円前後で数多く販売されている。ECサイト「Amazon.co.jp」のパソコン販売ランキングを見ると、「整備済み品」と称した安価な中古ノートパソコンが上位を占める。中には、2万円前後の製品もある。
米Intel(インテル)の第6世代または第7世代インテルCoreプロセッサーやSSDを搭載するノートパソコンが多く、仕様はとても魅力的だ。激安の中古パソコンは今でも使えるのか――。実際に購入して試してみた
2万2500円で7年落ちの「レッツノート」を購入
筆者が秋葉原の中古パソコンショップを回っていたところ、パナソニックの「Let's note CF-RZ6」(型番はCF-RZ6RDRVS、以下「CF-RZ6」)が税込み2万2500円で売られていた。状態もよいので、試しに購入してみることにした。
CF-RZ6は2017年春モデルである。搭載するCPUはCore i5-7Y57 vProだ。動作周波数は1.2GHz(最大3.3GHz)であり、2コアで4スレッドを処理できる。メモリーは8GB、ストレージは256GBのSSDを搭載していた。十分な仕様である。
また10.1型で約745gと小型軽量ながら、解像度1920×1200ドットの高解像度タッチパネル画面を備えている。CF-RZ6の発売当時の価格は約23万円以上だったと記憶している。それが7年経過しているとはいえ、約10分の1の価格で買えるのだから、かなりお買い得に感じた。
中古販売されているパソコンの多くは、企業へのリース品がそのまま中古市場に流れた製品だと思われる。同一機種のパソコンが大量に出回っているのはそのためだろう。筆者が購入したCF-RZ6も企業で利用していた製品と見られた。ただし天板や底面、側面などに、塗装はげや擦り傷など若干の使用感があるものの、言われなければ気づかない程度だ。中古パソコンとしては、かなり状態がよかった。
簡単な作業なら何とかできる性能
Core i5-7Y57 vProは、第7世代インテルCoreプロセッサーの低消費電力CPUである。最近のパソコンが搭載するCPUと比べると、かなり非力だ。また、SSDはSerial ATA接続で、こちらも現在主流のNVMe接続のSSDと比べるとかなり遅い。メモリーも8GBしかなく増設もできない。起動時に既に6GB程度も消費していることから、メモリー不足と感じた。
実際に使ってみると、快適とはいかないがWebページやメールを閲覧するなどの簡単な作業はそれなりに動くという印象を受けた。一方、画像や動画の編集といったCPUに負荷がかかる作業には全く向いてない。3Dグラフィックスを使うパソコンゲームは、全く動かないと思ったほうがいいだろう。
動画再生も厳しいという印象だ。YouTubeにアップロードされた4K動画を再生したところ、コマ送り状態になってしまった。ただしフルHDの動画なら問題なく快適に再生できた。フルHDの動画再生機としては活用できそうだ。SSDの容量は256GBしかないが、動画や写真などを保存しなければ十分だろう。側面にSDカードスロットがあるので、容量が不足したら大容量SDカードを挿して補う手もある。
パソコンの総合性能を測定するベンチマークアプリ「PCMark 10」を動かしたところ、総合スコアは「2126」だった。ただし2万円台で売っているIntel N100やIntel N95といったCPUを搭載するミニパソコンのスコアは3000を超える。デスクトップパソコンとノートパソコンという違いはあるが、ただ安いパソコンを求めるならミニパソコンに軍配が上がるのではないか。
中古ノートパソコンはバッテリーに要注意
中古ノートパソコンを購入する際、搭載バッテリーは保証されないことが多い。バッテリーは利用環境などで劣化状況に差が生じやすいからだ。中古でノートパソコンを買うときは、バッテリーの状態は期待しないほうがいい。
今回購入したCF-RZ6は、今では珍しいユーザーがバッテリーを交換できる機種だ。メーカーは対応バッテリーを生産終了としているが、販売しているECサイトも散見される。購入したCF-RZ6のバッテリーが劣化していたら在庫を探して買うつもりでいた。
だが、バッテリーの利用状態を示す「積算充電指数」(充放電サイクル数)をパソコン付属のユーティリティーで調べてみると、たった10回だった。比較的状態のいいバッテリーが搭載されていたといえる。これはラッキーだった。問題なく利用でき、テキスト入力や動画再生などの作業で約4~5時間動作した。
なおレッツノートには「エコノミーモード(ECO)」というバッテリー保護機能がある。バッテリーをフル充電せずに約80%で止めて、劣化を防ぐ機能だ。だが⼀部の企業モデルはその設定が固定されている製品があるという。筆者が購⼊した中古品も設定が固定されていたのかバッテリーが満充電されずに約80%で停⽌していた。
Windows 10のサポート切れで使えるのは残り1年強
低価格な中古ノートパソコンが多く販売されている背景には、Windows 10のサポート切れが関係しているといわれている。2万円台で売っている中古パソコンの多くは、OSにWindows 10を搭載している。Windows 10からWindows 11に無料でアップグレードする方法はあるが、いくつかの条件がある。条件の中で厳しいのが対応CPUだ。第8世代以降のインテルCoreプロセッサーまたは米AMD(アドバンスト・マイクロ・デバイセズ)の Ryzen 2000シリーズ以降などが必須である(一部例外を除く)。
2万円台で売っているパソコンの多くは、第6世代または第7世代のインテルCoreプロセッサーを搭載するので、Windows 11にアップグレードできない。実用面はWindows 10もWindows 11もほぼ変わらないため、普通に使うには問題ないように感じるが、米Microsoft(マイクロソフト)は2025年10月14日に、Windows 10のサポートを終了すると発表している。
これらのパソコンを今買ってもWindows 10を使えるのは1年強という期間にとどまる。マイクロソフトは有料の延長サポートを用意しているが、サポート終了後にWindows 10を使うのは避けたいところだ。パソコンを使い続けるには、「Ubuntu」や「ChromeOS Flex」などのOSをインストールする方法がある。用途がWebページやメールの閲覧、動画再生などならば、Windowsである必要はない。
状況次第では十分使える
2万円台で売っているWindows 10ノートパソコンは、Webやメールの閲覧、動画再生などの簡単な作業なら十分に活用できる。利用用途を限定し、2台目のパソコンと割り切って使えばいい買い物となるだろう。筆者はかなり状態がいい中古ノートパソコンに巡り会えたが、中古品は個体差があることと、Windows 10のサポート期間などの問題があることは考慮しておきたい。迷惑メール写真
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