どこにも悲しみも言いません

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何が始まるというのか

2015-11-05 16:26:34 | 日記
「何だ、その『ヴァイオレンス』って?」

「何だ、話を聞いてないのか……全く困った奴だな、凶星君も」

「いい、十三ちゃん」

「その呼び方は止めろって、宮涼」

「まあ良いじゃないか。よおく聞きな。確か昨日出会ったんだよな、その『ヴァイオレンス』に」

「そうだけど?」

「狙われるぞ、凶星君。君は日米安全保障条約に触れた」

「いきなりそんな事言われても……訳わからないって」

「そうそう、十三ちゃんの意味不明な喋り方じゃないんだし」

「僕はそんなにわかんないように喋ってるかな?」

「つまりだ……直々君も失踪するかもな」

「神隠し……都市伝説染みてるわ」

「うん」

「それで『ヴァイオレンス』とはヴァンパイアとどう違うかは……ん?」スマホを取り出して耳に当てるイケメン刑事。「何だって……捜査はなかった事にしろとはどうしてだ、『舟木』!」

「誰と話してるの?」「あ、離れてゆく」公園にある土管内に潜った浜岡刑事。彼は六分後、二人の所に戻る。

「誰と話してたの?」「プライベートですよ、宮涼さん。そんな事よりも薬物犯の件だけど……その事件は捜査二課では扱わない方針に成った」

 それに驚かない二人ではない--勝手な事を言い出す浜岡に目を回すしかアクションが取れない。

「だから署に帰って別の事件を捜査するんだ」

「命令しないでよ、ここでは私が先輩だから」

「いや、帰れ……『V・B』は光を浴びた者が関わってはいけない薬物だった! それ以上関われば陸軍は総力を挙げて君達を神隠しに遭わせるぞ!」

「ちょっと待ってくれ、浜岡」

「何か? ああ、突拍子もないって?」

「陸軍って米陸軍と帝国陸軍……どっちだ面膜願景村謝師宴 髮型?」

「ここは大日本帝国だから帝国陸軍の方だ……それだけ進展してると言える」