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お題「海水浴の思い出」

2016-07-18 | お題

大陸の奥地に住む人はなかなか海を見る機会はないと思うが、ぼくは恵まれているほうだと思う。

小さいころ、海も港も近くにあった。海水浴は毎年、家族の行事だった。近所の家族も行った。子供たちだけでわいわい騒いだこともある。少し年上のお姉さんなんかの裸を見てどきどきしたこともある。海はおそろしくなかった。水際でびちゃびちゃと波とたわむれたり、砂浜で城を作ったりした。海水浴は解放感たっぷりの楽しみのひとつだった。

仕事をするようになって、3年間ほどだが、毎朝、目を覚ますと、太平洋を見下ろしながら、顔を洗っていたこともある。この海の向こうにハワイがある。アメリカがあると思いながらだ。このころは海水浴に行くというより、海の家で過ごしたり、浜辺でキャンプをしたりした。

家庭を持ち、子供が生まれてからは、自分が子供のころしてもらったように、年に一度は海水浴に行った。ただ、娘の足に釣り針の針がささったことがあって、泣き叫ぶ娘を抱えて、救急病院を探したときは本当に慌てた。あれ以来、海水浴も行かなくなった。

数年前、久しぶりに誘われて海水浴に行った。場所は江の島。はじめはよかったのだが、途中、疲れの出始めたころ、ふと足が届かない沖にいた。必死にまで泳いだが、浜辺は遠ざかる。どんどん疲れていき、もう終わったなと思った時、浮袋に乗った仲間に助けられた。

それが最後だ。今はよく海を見に行く。江の島にも行くが、泳ぎにではない。眺めに行く。その他にも、横浜の山下公園や横須賀の猿島等へ行き、海の美しさを満喫する。海は人の生命の源だ。ここは心を慰めてくれるところだ。だが、もう海につかろうとは思わない。海は鑑賞するところであって、たわむれるところではない、と今は思っている。

 



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