一年前の投稿から
2014年3月10日「自転車事故」
冬のある日、ぼくの友達が自転車に乗っていて、おじいさんとぶつかった。お互いに倒れたんだけど、友達は起きようとしなかった。
20分ほど過ぎてから、おじいさんがようやく起き上って言った。
「坊や、大丈夫かい?」
僕の友達はすぐ起き上って言った。
「おじいちゃんが大丈夫なら、ぼくも大丈夫だよ。」
友達は寒い冬の路上で20分あまりも横たわっていたんだ。《半月文摘2014-02-26》
2014年3月6日「盗み食い」
ある晩、妻と二人、ラーメン店でわき目も振らずにラーメンを食べていた時、停電になった。
私が妻に聞いた。「怖くないかい?」
妻がうなづいたので、私は男らしく、「怖がらなくてもいいよ。おれがいるからね。」
妻はラーメンのお椀を胸に抱えて言った。
「あなたがいるから怖いの。私が見ていない間に、あなたが私のラーメンを食べちゃうんじゃないかって思って・・・・・・。」
真っ暗な中、周りの人が堪え切れずに食べていた麺を噴き出してしまった。《華風新聞2014-02-28》
2014年3月5日「唐辛子」
A君とB君がいっしょにご飯を食べていた。
テーブルの上には、辛子の入ったお椀が置いてあった。
A君はこの辛子を甘いものだと勘違いして、匙(さじ)いっぱいすくって口の中に放り込んだ。
すぐに涙が泉のように湧き出たが、A君は口をしっかりと閉じて何も言わなかった。
B君が「どうしたんだ?」と尋ねると、A君は、
「20年前に亡くなった父のことを思い出したんだ!可哀想な父は生涯こんなおいしいものを食べたことがなかったんだよ。」
B君は何も言わず、お椀の中のものを匙いっぱい掬い取り口に入れた。たちまち涙が雨のように流れ落ちた。
A君が「どうしたの?」と尋ねると、B君は言った。
「ぼくも君のお父さんのことを考えてたんだ。君のお父さんは君のようなろくでなしをどうやって育てたんだろうなって。」《華風新聞14-02-28》
2014年3月4日 騙された
晩御飯を食べて居間で新聞を読みながら、妻に聞いた。
「もう皿を洗い終わったかい?」
妻は厳しい表情で答えた。
「あなたはこういわなきゃ。『ベイビー、お皿を洗ってあげようか?』って。そうしたら、私が言うの。『あなた、もう終わったわ、ほら見て』って。!」
そう言われて、私が、「ベイビー、お皿を洗ってあげようか?」って言ったら、妻が言うには、
「ええ、お願いするわ!」《華風新聞2014-02-28》
2014年3月2日「奥さんとメイド」
奥さんがメイドを呼びつけて問いただした。
「あなた妊娠してるの?」
「ええ、してますわ!」
「よく言えるわね。あなたまだ結婚していないでしょう?恥ずかしくないの?」
奥さんが説教を始めたが、メイドは意に介さず言った。
「どうして恥ずかしいのですか?奥様は妊娠したことがないのですか?」
「あるわ。でも、私が妊娠したのはわたしの主人の子供よ。」
奥さんが怒って言ったが、それにメイドはうれしそうに答えた。
「わたしもです。」《華風新聞2014-02-28》
2014年2月28日「愛の二次方程式」
電車の中で、カップルが仲睦まじく甘い言葉をささやき合っていた。
男、「ベビー、本当に愛してるよ。」
女、「私もよ。私の愛はあなたの二倍よ。」
男、「うん、じゃ、僕のは君の三倍だよ。」
それを聞いたぼくの友人が言った。
「ふん、二人の愛の深さを男のをX、女のをYとすると、方程式は、
Y=2X、X=3Y。解を求めると、X=Y=0だな!」《半月文摘2014-01-15》
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