昨夜、長男を駅に迎えに行き、帰宅したら、二人で夜飯を食べるはずでした。
その時、僕はまだ、この後、恐ろしい火災に自分が巻き込まれていく運命にあることを知るよしもありませんでした…
いつものように、長男からTELがあり、19:47着の電車に乗ったとの事。
“やっと夜飯が食える…”
そんな事を考えながら、車で駅へ向かう。
スマホをいじりながら長男を待っていると、弾けるように駅の改札口から出てくる長男の姿が。
いつも通りに、後部座席に座り込む長男。
後ろを振り返り、“お帰り”“ただいま”と、いつもの会話。
車は自宅へと走り出す。
途中まで来たところで、役場前でイルミネーションが始まったのを思いだし、その事を長男に告げた。
“見に行きたい♪”
すぐに長男が言った。
車は方向を変えて、まばゆく輝いている役場へ向かった。
道中では、去年と今年のイルミの違いなど、とりとめのない話をしていた。
役場前に着き、きれいだべ~♪(*´-`)
と、言った瞬間!!
けたたましいサイレンの音と共に、消防車が走り出していく…
“火災か!? どうか、地元ではありませんように…”
連日、仕事が忙しく、寝不足気味だった自分は、今日は早く寝るつもりでいた。
一抹の不安を抱きながら、火災指令のメールを開ける…
真っ先に飛び込んできたのは、岩井と言う文字だった…
自分の儚い願いは、その時、砕け散った…
…続く…