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twitterに流れてきて「まだ空きがある」と言うので、急遽、申し込んで行ってみました。
自分自身、最近はなぜだがもっぱら戦車とか戦闘機のひとになっていて、特に前者におけるウェザリングが我流であったので、たまには直接ひとから教わった方がよいかと思いまして。
それで教室は、模型専門誌などで近年活躍している『瀬川たかし』氏が『秋葉原工作室』の一角を借りて定例で行っている教室のようです(後日知りました)。
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9月だけでもこんなにやっている(らしい)。
ちゅうわけで、今回のテーマは『ウェザリングの基礎』。
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用意されたのは上の物、3点。ワールドタンクミュージアム(海洋堂)の中から好きな物を2点、オリジナルのレジン廃墟素材1点をピックアップ。
時間ギリギリに行ったので、レジン廃墟素材に選択肢がなかったのがちと残念。
【 第1工程:ウォッシング 】
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始めは、まずウォッシングです。
クレオスの水性ホビーカラーつや消し黒を8倍希釈したものを渡され、同時に、DAISOで売られている筆の#12番も用意されました。
これに加え、ティッシュが2枚必須で。
手順は
・利き手の反対側に手袋をして、ベースにバシャバシャ塗っていきます。
・乾く前にティッシュで拭き取る。ただし、ここではポンポンと押し付けるようにして拭き取る。ティッシュを横に移動してしまうと、繊維がほぐれてベースにくっついてしまう為。
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この作業の目的は、ディティールを浮き上がらせること。よって、ティッシュが入らない所は、つまりシャドウになる部分なのでそのままでよい。
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合わせて、戦車にもバシャバシャ塗っていきます。
ただし、ここで注意が1点。戦車のベースカラーがみどりの場合は避けるように、とのこと。色変わりが激しいようです。
もちろん、それ以外の色の時はバシャバシャOKで、冬季迷彩も大丈夫だそうです。
戦車にもウォッシングを施したあと、ややベースのシャドウが甘く感じたので、再度施工。
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最終的には、こんな感じで落ち着きました。
【 第2工程:ドライブラシ 】
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次の工程は、ドライブラシです。
スケールモデルをやっているとよく聞く言葉ですが、実はぼく自身はやったことがありません。
用意されたのは上記のパレット(100均のクリアホルダーをカットした物)と、
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白ジェッソ、という物。
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元は画材道具なのだそうですが、水性の中で一番隠蔽力が高く、お薦めなのだとか。
リキテックスっていう、有名なメーカーの物ですね。
これと今度は、#0番の筆を渡され、パレット上にシリンジ(注射器)で出した白ジェッソを筆で少量掬い、余白で筆を垂直に叩いてカサカサにしてから、戦車のエッジなどに乗せていきます。
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ここでのコツは、筆をダメにしていいからとにかく縦に叩いて、ほとんど塗料がない状態にまですることですね。
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戦車へのドライブラシはこんな具合に。ちとやり過ぎた印象ですが、今回はイキママにしました。エッジ(角)を強調する効果があるので、シルバーでやるといわゆる『ハゲチョロ』ってやつになるそうです。
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このドライブラシは、先ほどウォッシングを施したベースにも効果があるので(黒を塗っているので)、戦車ほどではないですが、処理していきます。
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裏側も軽めに。
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すべてのドライブラシを終えたパレット上はこんな。かなり筆は叩きました。とにかく『べっちょり』はダメ。「付くの?」ぐらいのカサカサが適とのこと。
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ここまで、ウォッシングとドライブラシを施した状態。ベースは黒による陰影感が、戦車は白によるエッジの立ちがだいぶ変わりましたね。
【 第3工程:フィルタリング (レイヤード)】
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次の作業は、フィルタリングです。
ぼくにとってはお馴染みの処理で、しょっちゅうやっていますが、瀬川教室でも必須のようです。
用意されたのは、クレオス ウェザリングカラーのステインブラウンを専用うすめ液で8倍希釈したもの。
これを#8番の筆を使って、とにかく対象にウォッシングの時と同じ要領でバシャバシャ掛けていきます。
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そうなんですよね。ぼくもそうですが、フィルタリングは『塗る』というかとにかく『掛けていく』という感じなのです。
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そして、ウォッシングと同じで、『流し込んで』は拭き取っていきます。やはり、ティッシュを横に移動するのは厳禁です。
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今回は戦車のスケールが1/144だったので、こちらに関してはフィルタリングの効果はあまりない印象ですが、大きなスケールやパネルラインが多い模型になると効果的な作業です。
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瀬川流のフィルタリングは2色使いのようです。2つ目として、グランドブラウンが用意されました(左)。見比べれば解りますが、かなり暗い色なので処理は注意が必要だそうです(支配力が強い)。
闇雲に掛けていくとすべて真っ黒になってしまう、ということでしょう。
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ただ、個人的には、ステインブラウンだけだとベースのレジンホワイトがまだ強い印象なので、たんまり掛けました。
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ぼくがもともと、ハードウェザリング志向だからかもしれません。
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戦車も容赦なくバシャバシャ掛けていきます。ロールアウト仕立てならピッカピカでもいいですが、そうすると情景と合わなさそうだったので。
と、ここで筆を使う作業は終わりです。
これで解るように、ウェザリングは全体的に筆をめっちゃ使うそうで、また消耗品的な側面から、100均の4本入りがお薦めだそうです。
注意が1点。複数の筆を使っている時、作業中に互いの筆を混ぜないように!! ということです。
今回は水性と油性があるので、特性が喧嘩しちゃって弾かれたりするからです。
もちろん、洗浄したらOKですけどね(しっかりと乾かしてね!)。
【 第4工程:チッピング/ピグメント 】
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さて、最後の工程となります。内容は、チッピングです。これまた、未経験。
まず用意されたのは、#240番の紙やすり(かなり粗いです)と、綿棒4〜5本。
これと、
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ヌーベルカレーパステルという物を使います。用意された色は、チョコレートやセピアなど。
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綿棒は、またまたDAISOの超安いやつで、何気に紙芯でなくプラでした。
これをやすりに押し付けて、先をほぐします。
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続けて、パステルもやすりでゴリゴリ削って崩す。
そうしたら、やすり上に溜まった削りカスを綿棒で拭って、それをベースや戦車に乗せていきます。
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ベースへの施工後はこんな。
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戦車にもこのチッピングを行うのですが、もうなんというか、これ、キリないですね。パステルの色数が多ければ多いほど、表現の幅は広がる訳で、この日は、都合、これだけの色をやすり上でゴリゴリしました。
ただ個人的には、今回の工作においては、「チッピング」というかホント「ウェザリング」そのもの、という感じでした。
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チッピングとは本来、対象のエッジの塗装ハゲなどやその後の錆表現などで使う言葉と思うのですが、とにかく戦車自体も小さいので、先をほぐしていない綿棒でもエッジ部だけに明るめの色を乗せるなどは無理でした。
戦車には土埃を、情景には退色の表現などを付けられたので、瀬川たかし氏もトークで言っていた「ピグメント」という新しい言い方がしっくりとくるかもしれません。
ちなみに、ひとによってはやっていましたが、明るめの色を僅かに乗せて指で縦方向に擦ると、いわゆるストレーキング(雨や油の垂れ跡)が表現できます。
ただ、いかんんせん1/144の戦車には厳しかった……。
あと、これはぼくも失敗しましたが、このパステルを使ってのピグメントは結構色乗りがよく、ハッキリと色が出やすく、特に明るいパステルはコントロールが難しかったです。
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まあ、そんな時は、さっきのクレオス ウェザリングカラーを上からサッと塗ればカバーできましたが。
あと、こんな小スケールでも綿棒をかなり使いました。100均なのもあってか、先がすぐにグズグズになり、5本ではとても足りませんでした。
どうせ安いので、バシバシ交換していったほうがよさそうです。
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━終了
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ということで、何気にここまで規定時間の残り30分を切る、という感じでした。
やり慣れてない作業も多く、時間掛かったようです。
水性ホビーカラーは乾くのに時間いりますしね(それでも、5分ぐらいで乾くのは速い方らしい)。
最初に渡された要項紙もメモ書きとパステル汚れでこんなになりました。
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これの最後に書かれていますが、ポイントは水性と油性の使い分け、ですかね。
油性の上に水性は乗らないので、初期工程は反復練習による慣れ(加減)が必要だと思います。最終的にどんな仕上がりにしたいか、を念頭に作業をしないと、いつも同じ仕上がりになってしまいます。
それは、この後で紹介する参加者の作品を見れば、すぐに解ります。
あと、本来は各工程の間にトップコートによる処理が欲しい、とのことです。使うのは、つや消し。
ひとつ前の処理の定着もありますが、つや消しを吹くことで凹凸に塗料などが入り込んで落ち着きが出るからですかね。
ただし、知りませんでしたがスケールモデルは、基本、つやありのトップコートを使うそうです。
つや消しだと凹凸にムダに塗料などが入り込んでしまって、拭き取っても残り過ぎてしまうからだそうです。
逆だと思ってました。
もっとも、瀬川たかし氏もある頃まではつや消しを使っていて、とある戦車系の巨匠と一緒に仕事をした時に判明したそうです(名前失念)。
そうそう、なんです。瀬川たかしさんて、元々はスケールモデルのひとじゃないそうなんです。
てっきりそっち方面のひとだと思っていましたが、出自はホビージャパン誌が開催しているガンプラコンテスト《オラザク》での受賞歴が始めみたいです。
そのガンプラたちを持ち歩いて営業してた時に、モデルアート社のひとと顔を合わせる機会があり、そんな縁でモデルアートで仕事を始めたそうです。
ちなみに、この日は撮影してないのでwebから拝借ですが、このひとが瀬川たかし氏。
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この黒いハットはトレードマークのようで、もしかして「師匠」と仰いでいる長谷川迷人へのオマージュ?
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こちらが長谷川迷人。ぼくも以前、たいへんお世話になりました。黒いテンガロンハットがトレードマーク(のひとつ)。
その他、めっちゃ関係ないですが、その《オラザク》って、受賞すると掲載誌だか通知の郵便物の中に、一緒にライターの申込用紙が入ってくるそうです。知らんかった……。
ギャランティーってどのくらいなんですかね?
で、脱線してしまいましたが、他のひとも含む完成品を紹介したいと思います。
【 作例 】
今日のジオラマ教室。他の人の作品①
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他の人の作品②
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他の人の作品③
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他の人の作品④
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他の人の作品⑤
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面白いのがこの二方。瀬川たかしさんが用意したキャスト製のベース、形状同じなのですが、ウェザリングやフィルタリングのアプローチはひとにより異なるので、まるで違う情景に見えます。なかなかに貴重な体験です。
本日のジオラマ教室。お恥ずかしいですが、ワタクシ目の成果。
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情景1に対して、戦車が2パターン。Ⅲ突とT-34かな?
一応、仕上げを変えてます。あと、最後に配られた兵士の人形(ペガサスホビー)を2名、配置してます。ひと加わると、いきなり臨場感出ますね。
━雑感
はい、2018年9月14日 19.00-22.00で行われたジオラマ教室は、以上です。
1/144スケールに対して3時間は長い! と思っていましたが、始めてみるとほぼそのぐらい掛かりました。途中、手洗い休憩はありますが、食事休憩はないので事前に食べておかないとOUTです。
ぼくは、勘でちょろっとお腹に入れておいたのでセーフでした。
同じく、場所を提供している秋葉原工作室は、なかなかに入り口に到達するまでのビル内がデンジャラスで(ある意味、昔の電気街)、女子ひとりだと怖いかもしれません(うっかりするとハシシとか売られそう)。この日、2名いましたが。
それと、工作室は2階なのに、行ったら「教室は6階です」と言われエレベーターで上がることに。最初に書いておいて欲しい。
ちなみに、受講料は2,500円(税込・当日現金払い)。ぼくがレジンキャストをほとんど触らないのでガレキでもよく思うのですが、ちょっと高いかな? と感じました。
まあ、もちろん『その筋』の人に教わるので、ひとによっては妥当と感じるでしょうけど。まちまちですね。
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この小さなカップは便利ですね。聞かなかったけど、100均にあるかな?
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戦車の山。
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厳密には、ワールドタンクミュージアムだけでなく、マイクロアーマー(ドラゴン)のも混じっている。
スケールモデル誌の印象が強いモデルアート社ですが、何気に社歌はTMネットワークだそうです。
前に、タミヤモデラーズギャラリー2018で取り上げた『ドイツ自走榴弾砲ヴェスペ』ですが、実は箱絵の砲弾装填の向きが間違っているそうです。
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欲しかったこっちは装弾の様子は描かれていないので、
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多分、現行品のこっち、《イタリア戦線》Ver.のことですね。
深い。
あっ、当たり前ですが、これはぼく用の備忘録ですからね。これ読んで、行った気にはならないでくださいね。
百聞は一見に如かずですし、教室にひと溢れないと瀬川さんも食えないし、教室自体も中止になっちゃうんで。
申し込むのだ!
やかん
自分自身、最近はなぜだがもっぱら戦車とか戦闘機のひとになっていて、特に前者におけるウェザリングが我流であったので、たまには直接ひとから教わった方がよいかと思いまして。
それで教室は、模型専門誌などで近年活躍している『瀬川たかし』氏が『秋葉原工作室』の一角を借りて定例で行っている教室のようです(後日知りました)。
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9月だけでもこんなにやっている(らしい)。
ちゅうわけで、今回のテーマは『ウェザリングの基礎』。
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用意されたのは上の物、3点。ワールドタンクミュージアム(海洋堂)の中から好きな物を2点、オリジナルのレジン廃墟素材1点をピックアップ。
時間ギリギリに行ったので、レジン廃墟素材に選択肢がなかったのがちと残念。
【 第1工程:ウォッシング 】
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始めは、まずウォッシングです。
クレオスの水性ホビーカラーつや消し黒を8倍希釈したものを渡され、同時に、DAISOで売られている筆の#12番も用意されました。
これに加え、ティッシュが2枚必須で。
手順は
・利き手の反対側に手袋をして、ベースにバシャバシャ塗っていきます。
・乾く前にティッシュで拭き取る。ただし、ここではポンポンと押し付けるようにして拭き取る。ティッシュを横に移動してしまうと、繊維がほぐれてベースにくっついてしまう為。
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この作業の目的は、ディティールを浮き上がらせること。よって、ティッシュが入らない所は、つまりシャドウになる部分なのでそのままでよい。
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合わせて、戦車にもバシャバシャ塗っていきます。
ただし、ここで注意が1点。戦車のベースカラーがみどりの場合は避けるように、とのこと。色変わりが激しいようです。
もちろん、それ以外の色の時はバシャバシャOKで、冬季迷彩も大丈夫だそうです。
戦車にもウォッシングを施したあと、ややベースのシャドウが甘く感じたので、再度施工。
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最終的には、こんな感じで落ち着きました。
【 第2工程:ドライブラシ 】
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次の工程は、ドライブラシです。
スケールモデルをやっているとよく聞く言葉ですが、実はぼく自身はやったことがありません。
用意されたのは上記のパレット(100均のクリアホルダーをカットした物)と、
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白ジェッソ、という物。
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元は画材道具なのだそうですが、水性の中で一番隠蔽力が高く、お薦めなのだとか。
リキテックスっていう、有名なメーカーの物ですね。
これと今度は、#0番の筆を渡され、パレット上にシリンジ(注射器)で出した白ジェッソを筆で少量掬い、余白で筆を垂直に叩いてカサカサにしてから、戦車のエッジなどに乗せていきます。
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ここでのコツは、筆をダメにしていいからとにかく縦に叩いて、ほとんど塗料がない状態にまですることですね。
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戦車へのドライブラシはこんな具合に。ちとやり過ぎた印象ですが、今回はイキママにしました。エッジ(角)を強調する効果があるので、シルバーでやるといわゆる『ハゲチョロ』ってやつになるそうです。
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このドライブラシは、先ほどウォッシングを施したベースにも効果があるので(黒を塗っているので)、戦車ほどではないですが、処理していきます。
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裏側も軽めに。
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すべてのドライブラシを終えたパレット上はこんな。かなり筆は叩きました。とにかく『べっちょり』はダメ。「付くの?」ぐらいのカサカサが適とのこと。
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ここまで、ウォッシングとドライブラシを施した状態。ベースは黒による陰影感が、戦車は白によるエッジの立ちがだいぶ変わりましたね。
【 第3工程:フィルタリング (レイヤード)】
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次の作業は、フィルタリングです。
ぼくにとってはお馴染みの処理で、しょっちゅうやっていますが、瀬川教室でも必須のようです。
用意されたのは、クレオス ウェザリングカラーのステインブラウンを専用うすめ液で8倍希釈したもの。
これを#8番の筆を使って、とにかく対象にウォッシングの時と同じ要領でバシャバシャ掛けていきます。
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そうなんですよね。ぼくもそうですが、フィルタリングは『塗る』というかとにかく『掛けていく』という感じなのです。
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そして、ウォッシングと同じで、『流し込んで』は拭き取っていきます。やはり、ティッシュを横に移動するのは厳禁です。
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今回は戦車のスケールが1/144だったので、こちらに関してはフィルタリングの効果はあまりない印象ですが、大きなスケールやパネルラインが多い模型になると効果的な作業です。
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瀬川流のフィルタリングは2色使いのようです。2つ目として、グランドブラウンが用意されました(左)。見比べれば解りますが、かなり暗い色なので処理は注意が必要だそうです(支配力が強い)。
闇雲に掛けていくとすべて真っ黒になってしまう、ということでしょう。
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ただ、個人的には、ステインブラウンだけだとベースのレジンホワイトがまだ強い印象なので、たんまり掛けました。
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ぼくがもともと、ハードウェザリング志向だからかもしれません。
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戦車も容赦なくバシャバシャ掛けていきます。ロールアウト仕立てならピッカピカでもいいですが、そうすると情景と合わなさそうだったので。
と、ここで筆を使う作業は終わりです。
これで解るように、ウェザリングは全体的に筆をめっちゃ使うそうで、また消耗品的な側面から、100均の4本入りがお薦めだそうです。
注意が1点。複数の筆を使っている時、作業中に互いの筆を混ぜないように!! ということです。
今回は水性と油性があるので、特性が喧嘩しちゃって弾かれたりするからです。
もちろん、洗浄したらOKですけどね(しっかりと乾かしてね!)。
【 第4工程:チッピング/ピグメント 】
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さて、最後の工程となります。内容は、チッピングです。これまた、未経験。
まず用意されたのは、#240番の紙やすり(かなり粗いです)と、綿棒4〜5本。
これと、
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ヌーベルカレーパステルという物を使います。用意された色は、チョコレートやセピアなど。
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綿棒は、またまたDAISOの超安いやつで、何気に紙芯でなくプラでした。
これをやすりに押し付けて、先をほぐします。
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続けて、パステルもやすりでゴリゴリ削って崩す。
そうしたら、やすり上に溜まった削りカスを綿棒で拭って、それをベースや戦車に乗せていきます。
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ベースへの施工後はこんな。
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戦車にもこのチッピングを行うのですが、もうなんというか、これ、キリないですね。パステルの色数が多ければ多いほど、表現の幅は広がる訳で、この日は、都合、これだけの色をやすり上でゴリゴリしました。
ただ個人的には、今回の工作においては、「チッピング」というかホント「ウェザリング」そのもの、という感じでした。
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チッピングとは本来、対象のエッジの塗装ハゲなどやその後の錆表現などで使う言葉と思うのですが、とにかく戦車自体も小さいので、先をほぐしていない綿棒でもエッジ部だけに明るめの色を乗せるなどは無理でした。
戦車には土埃を、情景には退色の表現などを付けられたので、瀬川たかし氏もトークで言っていた「ピグメント」という新しい言い方がしっくりとくるかもしれません。
ちなみに、ひとによってはやっていましたが、明るめの色を僅かに乗せて指で縦方向に擦ると、いわゆるストレーキング(雨や油の垂れ跡)が表現できます。
ただ、いかんんせん1/144の戦車には厳しかった……。
あと、これはぼくも失敗しましたが、このパステルを使ってのピグメントは結構色乗りがよく、ハッキリと色が出やすく、特に明るいパステルはコントロールが難しかったです。
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まあ、そんな時は、さっきのクレオス ウェザリングカラーを上からサッと塗ればカバーできましたが。
あと、こんな小スケールでも綿棒をかなり使いました。100均なのもあってか、先がすぐにグズグズになり、5本ではとても足りませんでした。
どうせ安いので、バシバシ交換していったほうがよさそうです。
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━終了
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ということで、何気にここまで規定時間の残り30分を切る、という感じでした。
やり慣れてない作業も多く、時間掛かったようです。
水性ホビーカラーは乾くのに時間いりますしね(それでも、5分ぐらいで乾くのは速い方らしい)。
最初に渡された要項紙もメモ書きとパステル汚れでこんなになりました。
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これの最後に書かれていますが、ポイントは水性と油性の使い分け、ですかね。
油性の上に水性は乗らないので、初期工程は反復練習による慣れ(加減)が必要だと思います。最終的にどんな仕上がりにしたいか、を念頭に作業をしないと、いつも同じ仕上がりになってしまいます。
それは、この後で紹介する参加者の作品を見れば、すぐに解ります。
あと、本来は各工程の間にトップコートによる処理が欲しい、とのことです。使うのは、つや消し。
ひとつ前の処理の定着もありますが、つや消しを吹くことで凹凸に塗料などが入り込んで落ち着きが出るからですかね。
ただし、知りませんでしたがスケールモデルは、基本、つやありのトップコートを使うそうです。
つや消しだと凹凸にムダに塗料などが入り込んでしまって、拭き取っても残り過ぎてしまうからだそうです。
逆だと思ってました。
もっとも、瀬川たかし氏もある頃まではつや消しを使っていて、とある戦車系の巨匠と一緒に仕事をした時に判明したそうです(名前失念)。
そうそう、なんです。瀬川たかしさんて、元々はスケールモデルのひとじゃないそうなんです。
てっきりそっち方面のひとだと思っていましたが、出自はホビージャパン誌が開催しているガンプラコンテスト《オラザク》での受賞歴が始めみたいです。
そのガンプラたちを持ち歩いて営業してた時に、モデルアート社のひとと顔を合わせる機会があり、そんな縁でモデルアートで仕事を始めたそうです。
ちなみに、この日は撮影してないのでwebから拝借ですが、このひとが瀬川たかし氏。
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この黒いハットはトレードマークのようで、もしかして「師匠」と仰いでいる長谷川迷人へのオマージュ?
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こちらが長谷川迷人。ぼくも以前、たいへんお世話になりました。黒いテンガロンハットがトレードマーク(のひとつ)。
その他、めっちゃ関係ないですが、その《オラザク》って、受賞すると掲載誌だか通知の郵便物の中に、一緒にライターの申込用紙が入ってくるそうです。知らんかった……。
ギャランティーってどのくらいなんですかね?
で、脱線してしまいましたが、他のひとも含む完成品を紹介したいと思います。
【 作例 】
今日のジオラマ教室。他の人の作品①
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他の人の作品②
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他の人の作品③
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他の人の作品④
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他の人の作品⑤
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面白いのがこの二方。瀬川たかしさんが用意したキャスト製のベース、形状同じなのですが、ウェザリングやフィルタリングのアプローチはひとにより異なるので、まるで違う情景に見えます。なかなかに貴重な体験です。
本日のジオラマ教室。お恥ずかしいですが、ワタクシ目の成果。
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情景1に対して、戦車が2パターン。Ⅲ突とT-34かな?
一応、仕上げを変えてます。あと、最後に配られた兵士の人形(ペガサスホビー)を2名、配置してます。ひと加わると、いきなり臨場感出ますね。
━雑感
はい、2018年9月14日 19.00-22.00で行われたジオラマ教室は、以上です。
1/144スケールに対して3時間は長い! と思っていましたが、始めてみるとほぼそのぐらい掛かりました。途中、手洗い休憩はありますが、食事休憩はないので事前に食べておかないとOUTです。
ぼくは、勘でちょろっとお腹に入れておいたのでセーフでした。
同じく、場所を提供している秋葉原工作室は、なかなかに入り口に到達するまでのビル内がデンジャラスで(ある意味、昔の電気街)、女子ひとりだと怖いかもしれません(うっかりするとハシシとか売られそう)。この日、2名いましたが。
それと、工作室は2階なのに、行ったら「教室は6階です」と言われエレベーターで上がることに。最初に書いておいて欲しい。
ちなみに、受講料は2,500円(税込・当日現金払い)。ぼくがレジンキャストをほとんど触らないのでガレキでもよく思うのですが、ちょっと高いかな? と感じました。
まあ、もちろん『その筋』の人に教わるので、ひとによっては妥当と感じるでしょうけど。まちまちですね。
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この小さなカップは便利ですね。聞かなかったけど、100均にあるかな?
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戦車の山。
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厳密には、ワールドタンクミュージアムだけでなく、マイクロアーマー(ドラゴン)のも混じっている。
スケールモデル誌の印象が強いモデルアート社ですが、何気に社歌はTMネットワークだそうです。
前に、タミヤモデラーズギャラリー2018で取り上げた『ドイツ自走榴弾砲ヴェスペ』ですが、実は箱絵の砲弾装填の向きが間違っているそうです。
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欲しかったこっちは装弾の様子は描かれていないので、
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多分、現行品のこっち、《イタリア戦線》Ver.のことですね。
深い。
あっ、当たり前ですが、これはぼく用の備忘録ですからね。これ読んで、行った気にはならないでくださいね。
百聞は一見に如かずですし、教室にひと溢れないと瀬川さんも食えないし、教室自体も中止になっちゃうんで。
申し込むのだ!
やかん