週末3連休に感じた事です。
ユニクロと言えば、まあ誰でもご存知ですよね。アパレルメーカーと言っていいんですかね。今や日本が世に誇る大企業、という印象です。
もっともそれだけに「アンチ」も多く、ぼくの周りでも「ユニクロなんて」とか言っている人は多く、ところが何故かそんな人たちもいつのまにか、通販とかで山ほどここの洋服を買っている。
結局、抗えないんですね。日本人やっている以上。
それで、ぼくはイメージなどとは違う点で、ひとつ、ユニクロが許せないところがありました。
それは、ここの社長の方針である、社内の公用語は英語、とかいう奴です。
この文章を書く上でわざわざ調べ直しては、今回の、ある意味先入観とも言えるユニクロへのイメージが意味なくなってしまうので、あくまでぼくの勝手な印象で書きますが、確かそんなニュースがあったと思います。
正直、ぼくは何で? と思いました。日本の企業なんだから、日本語で話せよ! と感じましたし、そんな方針に何故か反発もおぼえました。
という事で、まあ実用性などは認めざるを得ないので、ぼくもユニクロに足は運びますし身にも着けますが、仮に「好意的ですか? Yes? No?」と尋ねられたら、悩んだと思います。3連休以前なら。
そんな印象を持っていたユニクロですが、週末の3連休に2日間、3店舗にたまたま足を運ぶ事があり、そこで(多分、初)スタッフと会話をしました。
そこで得た印象。
「この会社、只者ではない」。
どの店舗も、『在庫』を尋ねたのですが、まず各員が必ずバッテリ駆動のモバイル端末を所持していて、すかさず在庫を確認します。
今回の場合、Aの店舗ではサイズがありませんでした。そこでスタッフは「当店には倉庫も含め、在庫がありません」と答え、ぼくは「実はこのお店までは自宅から遠く、他の店舗でもいいんだけどな。どこかにない?」と尋ねると、またその端末を操作し「昨日時点の数値ですがB店に4つあります」と教えてくれました。
ここまでに要した時間、1.5分ぐらい。ひとつひとつの受け答えは、1分かかっていません。モバイル端末のデータが絶対なのか、不安な口ぶりもありません。
こういった端末を用意している事と、その回線と処理能力の速さ、スタッフの操作への迷いのなさ、徹底的に管理された在庫状況に驚かされました。この端末の情報がカラフルで、ちょっとした電子カタログ的な役割を果たしている事も脅威でした。
そうして、2店舗目、Bに移動しました。前日までのデータによると、ここには探し物の在庫が4つあるはずです。
ところが、この3連休はその探しものがセール対象であった為か、夕方の時点では目的のサイズが見当たりません。A店での体験で、ユニクロの在庫検索は速い、という事を覚えたのですぐにスタッフに訪ねてみました。
そうすると、はじめはサイズを聞き間違えて他のサイズを倉庫から出してきました。ここは「おっと、それは違うよ」、と言ったのですがそもそもあまり待たされませんでした。待たされた挙句、サイズが違ったらお怒りですがそんなに待たされなかったので、まあいいです。
で、改めて正しいサイズが伝わると、すぐにモバイル端末にアクセスし、その在庫はない、という事になりました。朝からよく動いてた商品なので、おそらくその4点は売れてしまったのだろう、と。まあ、そうでしょう。
そうすると、今度、そのスタッフさんは「確実なのはご予約を入れていただく事ですね」と勧めてくれます。そうすれば全店の在庫からかき集められるのだそうです。在庫管理が電子化で徹底されているからでしょうか。感心したのは、商品の値段に関係なくきちんと対応してくれるんです。1点たいした金額のものじゃないから人件費考えれば「ない」で済ませてもいいものを。きっとどのような商品でも、同じ対応をしてくれるのでしょうね。
結局、取り寄せは、頼んだお店でしか受け取れない、という規定があった為、この時点では注文しませんでしたが、そういう手はあるんだ、とスッキリしました。
そして、最後、C店。翌日足を運びました。ところが、ここには希望サイズはおろか、違いの在庫すらありませんでした。すると、商品番号がわからない。自慢の端末も使えない。お客さんと口頭であんなだった、こんなだった、とやりとりするしかなくなります。
さすがに、ここではちょっとミスが露見しました。というのが、昨日の晩の時点で、取り寄せ可能ならネット注文でもいいじゃないか、と方針を変更しネット検索をしてみました。すると、該当の商品がどういうわけかオンラインストアに上がっていないのです。シリーズものの他の商品は並んでいるのに。
これがいけませんした。どうも、その「登録がされていない」のはモバイル端末も同じだったようで、商品番号をバーコードからスキャンすると情報が拾えたのに、ワード検索などだと見つからないのです。端末が使えないので、今度はPCのwebオンラインを確認するが、そこにも当然表示がない。商品番号でしか検索できないアイテムだったのです。なぜか、よりにもよって。
という事で、今度ばかりはかなり待たされました。モバイル端末でもPCのwebオンラインでも調べられないので、何度もバックヤードに足を運び何かゴチョゴチョ。でも見つからない。
また売り場に戻り、もう一度商品の詳細を聞き直し、再度バックヤードへ。これを数回繰り返したので、30分ぐらいは待ちました。データベースにキーワードでは登録がなく、逆にデータベース頼りが裏目に出てしまったのです。
ただ、ぼくとの商品確認はしっかり何度もしますし、売り場を離れる時、『本当に申し訳ないのですが、再度お待ちください』というオーラーがビンビンに出ているのです。一生懸命なので「もういいよ(怒」となりにくいんですね。
最終的には、他のスタッフが持ちだしていた紙のカタログには掲載されていて、商品名も番号も判明しました(印刷物、強い!)。更に、そこで他の色があった事をぼくは初めて知りました。どこのお店も品切れだったんですね。その色が。でも、よりにもよってぼくはそっちの色が欲しくなってしまいました。ですので、「あれ、こんな色があるんだ。では、こちらがぼくは欲しいです」と素直に伝えました。
予約はさすがに伝票での処理だったのでレジ脇の机に場所を移してでしたが、今度はここで「もし宜しければご希望の色でなくとも、サイズがあればもう一個の色でも取り寄せますか?」と向こうからセーフティーネットサービス。言われてなるほど、そうだね。もともとそっちの色で見てたから、最悪、そちらでもいいや、と思いお願いしました。スタッフさんに促されなければ、思い付きませんでした。
気が利きます。スタッフさんだって散々待たせてしまって焦っているはずなのに。出来るだけ希望を叶えよう、という気持ちがあるんでしょうか。きっと。
そういうやりとりを経たので、とにかく商品1点にたいへんな時間がかかったのですが、終わりにこのスタッフさん、全開の笑顔で「(今日は)大変お待たせしました。私、○と申しますので何かの折はぜひご用命を!」と胸のネームタグをグィッと前面に押し出し、コッテコテになった関係をポジティブ利用なんです。転んでもただでは起きません! もうあなた、わたしを覚えたでしょ! ってノリなんですね(笑。
その後の、プラプラしている時にうっかり手に取ってしまった商品の会計は、レジ対応あまりよくなかったのですが、少なくとも売り場を回遊しているユニクロのスタッフは、かなり最強な印象です。
そして最後の極め付け。ここで紹介したスタッフ3名は、全員、海外の方なんです!! 社内では英語を規則化しているのかもしれませんが、日本国内における接客は徹底した日本語教育がされているんです。誰も、不安のある日本語は使っていませんでした。訛りはあっても文法も発音も完璧でした。英語、英語と叫んでも、日本のお客さんにはしっかり正しい日本語なのです。
という事で、色々と無意識に感じた反発があったものの、あらゆるサービスは、まさに日本人の、しかも話題となる起業家的存在でなければ成し得ない木目の細かさと緻密さでした。商品を見ているだけではわかりませんでしたが、人と人とが係わって初めてわかった事実と驚きでした。
只者ではない会社だとは思っていましたが、本当に、とんでもなかったです。ここのサービス精神は。自己反省!
やかん
ユニクロと言えば、まあ誰でもご存知ですよね。アパレルメーカーと言っていいんですかね。今や日本が世に誇る大企業、という印象です。
もっともそれだけに「アンチ」も多く、ぼくの周りでも「ユニクロなんて」とか言っている人は多く、ところが何故かそんな人たちもいつのまにか、通販とかで山ほどここの洋服を買っている。
結局、抗えないんですね。日本人やっている以上。
それで、ぼくはイメージなどとは違う点で、ひとつ、ユニクロが許せないところがありました。
それは、ここの社長の方針である、社内の公用語は英語、とかいう奴です。
この文章を書く上でわざわざ調べ直しては、今回の、ある意味先入観とも言えるユニクロへのイメージが意味なくなってしまうので、あくまでぼくの勝手な印象で書きますが、確かそんなニュースがあったと思います。
正直、ぼくは何で? と思いました。日本の企業なんだから、日本語で話せよ! と感じましたし、そんな方針に何故か反発もおぼえました。
という事で、まあ実用性などは認めざるを得ないので、ぼくもユニクロに足は運びますし身にも着けますが、仮に「好意的ですか? Yes? No?」と尋ねられたら、悩んだと思います。3連休以前なら。
そんな印象を持っていたユニクロですが、週末の3連休に2日間、3店舗にたまたま足を運ぶ事があり、そこで(多分、初)スタッフと会話をしました。
そこで得た印象。
「この会社、只者ではない」。
どの店舗も、『在庫』を尋ねたのですが、まず各員が必ずバッテリ駆動のモバイル端末を所持していて、すかさず在庫を確認します。
今回の場合、Aの店舗ではサイズがありませんでした。そこでスタッフは「当店には倉庫も含め、在庫がありません」と答え、ぼくは「実はこのお店までは自宅から遠く、他の店舗でもいいんだけどな。どこかにない?」と尋ねると、またその端末を操作し「昨日時点の数値ですがB店に4つあります」と教えてくれました。
ここまでに要した時間、1.5分ぐらい。ひとつひとつの受け答えは、1分かかっていません。モバイル端末のデータが絶対なのか、不安な口ぶりもありません。
こういった端末を用意している事と、その回線と処理能力の速さ、スタッフの操作への迷いのなさ、徹底的に管理された在庫状況に驚かされました。この端末の情報がカラフルで、ちょっとした電子カタログ的な役割を果たしている事も脅威でした。
そうして、2店舗目、Bに移動しました。前日までのデータによると、ここには探し物の在庫が4つあるはずです。
ところが、この3連休はその探しものがセール対象であった為か、夕方の時点では目的のサイズが見当たりません。A店での体験で、ユニクロの在庫検索は速い、という事を覚えたのですぐにスタッフに訪ねてみました。
そうすると、はじめはサイズを聞き間違えて他のサイズを倉庫から出してきました。ここは「おっと、それは違うよ」、と言ったのですがそもそもあまり待たされませんでした。待たされた挙句、サイズが違ったらお怒りですがそんなに待たされなかったので、まあいいです。
で、改めて正しいサイズが伝わると、すぐにモバイル端末にアクセスし、その在庫はない、という事になりました。朝からよく動いてた商品なので、おそらくその4点は売れてしまったのだろう、と。まあ、そうでしょう。
そうすると、今度、そのスタッフさんは「確実なのはご予約を入れていただく事ですね」と勧めてくれます。そうすれば全店の在庫からかき集められるのだそうです。在庫管理が電子化で徹底されているからでしょうか。感心したのは、商品の値段に関係なくきちんと対応してくれるんです。1点たいした金額のものじゃないから人件費考えれば「ない」で済ませてもいいものを。きっとどのような商品でも、同じ対応をしてくれるのでしょうね。
結局、取り寄せは、頼んだお店でしか受け取れない、という規定があった為、この時点では注文しませんでしたが、そういう手はあるんだ、とスッキリしました。
そして、最後、C店。翌日足を運びました。ところが、ここには希望サイズはおろか、違いの在庫すらありませんでした。すると、商品番号がわからない。自慢の端末も使えない。お客さんと口頭であんなだった、こんなだった、とやりとりするしかなくなります。
さすがに、ここではちょっとミスが露見しました。というのが、昨日の晩の時点で、取り寄せ可能ならネット注文でもいいじゃないか、と方針を変更しネット検索をしてみました。すると、該当の商品がどういうわけかオンラインストアに上がっていないのです。シリーズものの他の商品は並んでいるのに。
これがいけませんした。どうも、その「登録がされていない」のはモバイル端末も同じだったようで、商品番号をバーコードからスキャンすると情報が拾えたのに、ワード検索などだと見つからないのです。端末が使えないので、今度はPCのwebオンラインを確認するが、そこにも当然表示がない。商品番号でしか検索できないアイテムだったのです。なぜか、よりにもよって。
という事で、今度ばかりはかなり待たされました。モバイル端末でもPCのwebオンラインでも調べられないので、何度もバックヤードに足を運び何かゴチョゴチョ。でも見つからない。
また売り場に戻り、もう一度商品の詳細を聞き直し、再度バックヤードへ。これを数回繰り返したので、30分ぐらいは待ちました。データベースにキーワードでは登録がなく、逆にデータベース頼りが裏目に出てしまったのです。
ただ、ぼくとの商品確認はしっかり何度もしますし、売り場を離れる時、『本当に申し訳ないのですが、再度お待ちください』というオーラーがビンビンに出ているのです。一生懸命なので「もういいよ(怒」となりにくいんですね。
最終的には、他のスタッフが持ちだしていた紙のカタログには掲載されていて、商品名も番号も判明しました(印刷物、強い!)。更に、そこで他の色があった事をぼくは初めて知りました。どこのお店も品切れだったんですね。その色が。でも、よりにもよってぼくはそっちの色が欲しくなってしまいました。ですので、「あれ、こんな色があるんだ。では、こちらがぼくは欲しいです」と素直に伝えました。
予約はさすがに伝票での処理だったのでレジ脇の机に場所を移してでしたが、今度はここで「もし宜しければご希望の色でなくとも、サイズがあればもう一個の色でも取り寄せますか?」と向こうからセーフティーネットサービス。言われてなるほど、そうだね。もともとそっちの色で見てたから、最悪、そちらでもいいや、と思いお願いしました。スタッフさんに促されなければ、思い付きませんでした。
気が利きます。スタッフさんだって散々待たせてしまって焦っているはずなのに。出来るだけ希望を叶えよう、という気持ちがあるんでしょうか。きっと。
そういうやりとりを経たので、とにかく商品1点にたいへんな時間がかかったのですが、終わりにこのスタッフさん、全開の笑顔で「(今日は)大変お待たせしました。私、○と申しますので何かの折はぜひご用命を!」と胸のネームタグをグィッと前面に押し出し、コッテコテになった関係をポジティブ利用なんです。転んでもただでは起きません! もうあなた、わたしを覚えたでしょ! ってノリなんですね(笑。
その後の、プラプラしている時にうっかり手に取ってしまった商品の会計は、レジ対応あまりよくなかったのですが、少なくとも売り場を回遊しているユニクロのスタッフは、かなり最強な印象です。
そして最後の極め付け。ここで紹介したスタッフ3名は、全員、海外の方なんです!! 社内では英語を規則化しているのかもしれませんが、日本国内における接客は徹底した日本語教育がされているんです。誰も、不安のある日本語は使っていませんでした。訛りはあっても文法も発音も完璧でした。英語、英語と叫んでも、日本のお客さんにはしっかり正しい日本語なのです。
という事で、色々と無意識に感じた反発があったものの、あらゆるサービスは、まさに日本人の、しかも話題となる起業家的存在でなければ成し得ない木目の細かさと緻密さでした。商品を見ているだけではわかりませんでしたが、人と人とが係わって初めてわかった事実と驚きでした。
只者ではない会社だとは思っていましたが、本当に、とんでもなかったです。ここのサービス精神は。自己反省!
やかん