田舎の団地

１５０軒ほどの三種入雑じった団地
築５０年青い葉っぱを虫が食うように空家になっていく
役所の施策で入居者はない
小さな公園では子供らの声も聞こえない

愚父を捨て　母に帰りし　愛でし娘と
家路いそぐ子　同じ制服

主のない　庭の片隅に　花赤く

　　　　　　　　　　　

船岡山ー２

紀伊万葉に歌われている船岡山
何方様が祀られているのか知らないが　厳島神社があり
紀の川が大暴れをした時　真ん中に立ち
小さい生き物を助け　激流を鎮める
島内には遊歩道もあるが　あまり人気がない
別名蛇島の故か

背ノ山 船岡山

二川緑山
二川白道ならぬ緑の山である
紀の川の流れは優しく船岡山を抱擁する
山内には小さい御宮さんがあり　
厳島神社と書かれていた

散歩

散歩中３人の美人に誘われる
前を見ると小さい庭の手入れをする美人
お茶でもいかがと誘われ誘ったのは　遠い昔
しばし昔の話に花を咲かせ
過ぎた時代を偲ぶ

麗 花

空家になった庭の片隅にひっそりと咲く
丹精込めて作られたのだろう美しく綺麗に
このあと誰が　面倒を見るのだろう
老人　独り住まいだったと聞く、

お祖父さんは老人ホームへ行った
残された君たちは誰かがお世話してくれるだろう
こんなに立派に育てられたのだから
雨の降る日は誰かが傘をさしかけてくれるだろう
こんなに美しく育てられたのだから