=== つづき ===
8月1日、4起床、朝食を食べ5時15分出発。雲が低く垂れこめ、今にも降り出しそうな空だ。
5時30分白馬岳山頂に着く。小蓮華山は見えるが、雪倉岳は雲の中だ。
6時5分三国境まで下る。小蓮華山との分岐を左に折れ雪倉岳に向かう。
2504m峰のあたりはチングルマが盛りだ。
鉱山道の分岐を右にみて、鉢ヶ岳の鞍部への下りにかかると、これから行く鉢ヶ岳の東斜面の雪渓と頂に雲がかかる雪倉岳が姿を見せた。
先行者が「白いコマクサ」と叫ぶ。駆寄り白いコマクサに初めてお目にかかる。2016年蓮華岳山頂に咲いていると聞き、探したが見つからなかった希少なものだ。昨日のウルップソウと言い今回は初物に恵まれる。
雪渓のトラバースは数ヶ所あったが、滑るところは、靴の谷側にストックを突立て慎重に一歩一歩進んだ。このころには霧雨となり視界も悪くなった。
目印をたよりに、ザラ道をすすむが小屋が見えぬので心がはやる。7時50分霧の中に突如避難小屋が現れた。安堵。
景色の眺められない雪倉岳への登りを楽しませるものは、山肌を覆う花とその豊富な種類である。平坦なザラ道になると8時45分頂に着く。
朝日岳への北斜面の下りは、南斜面と打って変わったザラ道だ。雨が上がり、雲が垂れ込める先に朝日岳がときどき覗く。
右下には雪倉池がみえる。
振返ればなだらかな雪倉岳のシルエットがみえる。突然電池切れ、あと2,3枚とか出してよ!!
雪倉岳の北斜面をツバメ平に下り10時25分に着き、ロールパンの昼食。
朝日小屋からの下草刈の方に会う。ここまで片道4時間はかかる。一日仕事だ。ありがとうございます。
赤男山の西斜面を巻くようにしてすすみ、小桜ヶ原のお花畑をすぎると、朝日岳と水平道の分岐に11時35分に着く。
八方尾根のゴンドラ駅の山岳情報では「水平道は通行止めで、朝日岳越えで小屋へ」だった。白馬山荘で確認すると、水平道は通行可能に変わっていた。助かった。ところが水平道とは名ばかりでアップダウンがある。一部崩落個所もあったがにわか復旧されていた。
朝日岳からの登山道に合流すると朝日小屋はすぐそこだ。本日の宿に向かい木道を踏みしめゆっくり登る。13時15分到着。こじんまりした小屋だ。
水は豊富なので、汚れたカッパを洗う。夕食まで一寝入り。
夕食は昆布締めの刺身が出るなど、山小屋では御馳走だ。居心地の良い小屋だった。また泊まってみたい。
宿泊者は数名だった。一組は栂海新道を親不知の日本海まで下ると言う。一度は下ってみたいルートである。
翌8月2日、5時35分出発。蓮華温泉までコースタイム6時間10分。12時前に着けば温泉で汗を流して、12時35分のバスに乗れる。
今日は下るだけだ、携帯のカメラを使うことにする。小屋の前からは朝日に焼ける雪倉岳、白馬岳、旭岳がくっきり。今日は快晴だろう。
朝日岳の山腹からは振返れば、前朝日と朝日小屋がみえる。
6時30分朝日岳山頂に着く。
360度の展望だ。遠く雲海の先に立山連峰と剱岳が見える。
そうゆっくりもしていられない。ここからは慎重にかつ急ぎ下ろう。
8時40分花園三角点のある五輪高原に着く。
白高地沢出合、瀬戸川出合の橋を渡り、兵馬ノ平に11時に着きようやく一安心。
11時40分に蓮華温泉に下山。7月24日から無事の山行ありがとうございました。
この後、松本に16時過ぎに出て名古屋からの夜行バスを当たるが今日も明日も満席。
今から大阪は間に合わぬので、明日の便を予約。次は宿探し。松本駅周辺のホテルを当たるが全て満室。では駅の通路で寝ましょう。夏で寒くはない。ホテル代が浮いた~。山を思えば駅の通路は極楽。
雪倉岳、朝日岳の花を次号「北ア 2017 雪倉岳、朝日岳の花」で紹介します。