2019年8月18日、曇。会の山行で福岡県八女市日向神ダム近くの前門岳に登る。鳥栖あたりで俄雨。今日は小雨登山かと思いきや、雨はここあたりだけであった。日向神ダムの笹又橋手前から国道を右折(橋のたもとに前門岳登山口の案内あり)、9時30分前に橋手前の登山口に着く。ここにも登山口の案内あり。バスから降りると思わぬ涼しさにビックリ。
早速、準備運動を行う。参加者24人の集団登山だ。
9時40分、3グループ編成で出発。案内板によれば山頂まで1時間20分、往復2時間20分の行程だ。
出足は橋手前、沢の左岸の草付きの道を登る。
すぐに沢を挟んで左手に伐採間もない山肌を見る。
10分も登らぬうちに植林帯の中の歩きとなる。
登山道の要所には道標が設置されている。
沢の音を聞きながら、涼しさいっぱいだ。安心して歩けたのはここまで。
少し歩くと、10時、大岩(勝手にスベリ岩)の右か左か考える場所に出る。Mさんが果敢に左の岩下を捲く。滑れば沢に浸かる。無事通過。
これを見て、後続は滑りやすい岩の右を登るルートを取る。
右の斜面にオオキツネノカミソリが数本咲いている。
スベリ岩を無事通過すると登山道は岩が重なる道となる。
先を行くSさんが岩肌に咲くナツエビネを目ざとく見つける。初めて見る花だ。見た目がいいね。
(ナツエビネ:ラン科で名は夏に花を咲かせるからとある。エビネは漢字で海老根)
脚がとどかぬ、どうしましょうと懸命に足を延ばす。
10時13分沢から右上に登りあがる場所に着く。
登りあがった先は本日一番の難所、ロープが張られた岩場のトラバースだ。無事通過すると沢が左真下に見える。緊張。
左前方には少し落差のある滝も見える。沢登には手ごろな滝かもね
10時23分渡渉を前に休憩。それにしても長い列だね。
10時25分、渡渉。左岸から右岸に渡る。水量も無いから気楽なもんだ。もうアリの行列だ。
やっと自分の渡渉だ。
難所は終わり、ここからしばらくは右下の自然の造形美のナメ滝を眺めながら歩く。
10時30分、渡渉から5分堰堤脇の木道を登り、
すぐに枝沢を渡る。
小生は先の人たちが見えたから、枝沢を渡らず沢を登る。
枝沢沿いを5分も登らないうちに、左手に登り沢を離れ、植林らしき中を登る。
10時47分林道に出合う。
林道を横切り前門岳への登りに付く。
林道から急坂までは、ガレとザレの登りだ。地図を見ていないから登り始めはここが前門岳の最後の急登かと思った。
11時10分、稜線に出て山頂は直ぐかと思ったら、この稜線の登りが急坂なのだ。急勾配なれど滑らないのでさほど堪えない。
急勾配を登り始めて5分もしないうちに、山頂まで5分の道標を見る。うん、これは鹿児島の山でよく見た道標だと思ったら、やはり「人吉かめさん」であった。
急勾配は10分ほどで終える。もう一息だ頑張れ!
急勾配を登り終え、山頂への道を1分も歩くと急に前方が開け、
11時20分前門岳山頂に着く。樹林の山頂かと想像していただけに望外の喜びだ。
展望は歩いてきた南西方向を除いて300度の展望だが、曇り空のため遠くまでは見渡せない。
それでも、西から北西に雲仙、多良山系?、天山?が雲の上に頭がわずかに覗く。東に大きく霞むのは由布岳か???
南東の方向には、間近に山並みが見えるが、左から右に三国山から国見山の稜線かと推測する。
北には山腹に送電線が走るから、これも推測で中央から左に御前岳、釈迦岳、右から2番目の三角形の山は猿駈山か。
北西の方向には、写真右の山腹に送電線が走っているから、城山や高取山が写っているかもよ。
奥の中央と右のなだらかな稜線の山は何山かな?山座の推測はBLOG書きながらの作業だ。
小生が景色を堪能していると、皆さん昼食を堪能。
12時下山開始、往路を戻る。山頂のボックスを覗くと、中にスタンプと矢部村山系八名山登頂記録のスタンプシートが収められている。
矢部村山系八名山とは、高い順に釈迦岳、御前岳、三国山、猿駈山、前門岳、文字岳、高取山、城山の8座だ。地図で示すとこうだ。全山踏破するとバンダナ贈呈とある。
道標が整備されているのはこのためか。今は八女市だが合併前は矢部村だったのだ。
山頂からの下りは急勾配で注意して下らねばならぬが、登りの倍の速さで下る。
枝沢に12時37分に着く。
12時47分、最後尾が渡渉場所に着く。
小生は渡渉場所上の滝の写真を撮る。小さい流れながら情緒があり、清流だ。
渡渉場所から下ったところにロープ場がある、本コース中、最も危険な所だ。
ロープ場から急なスロープを沢に下る。
ここからは気を抜いて浮石に乗らぬよう注意しながら下り、13時22分下山。
本日の行程、
登山口9:40-10:14ロープ場-10:25渡渉-10:30堰堤-10:47林道-11:20山頂12:00-12:24林道-12:42堰堤-12:51渡渉-12:57ロープ場-13:22登山口
小生にとって門前岳の印象は、山より途中の沢の小さな滝の流れだ。秋の紅葉時期はどうなのかな。沢の流は枯れてしまうのかな。
下山後、グリーンピア八女で風呂に浸かり汗を流す(汗をかくほどのこともなかったかな)。