厳島神社元始祭 舞楽 150103
平成27年1月3日、厳島神社元始祭祭典後、午後1時から本殿前の高舞台で、舞楽5曲が奉奏されました。厳島の舞楽は、平清盛が久安2年(1146年)の安芸守時代に、平家の守護神として厳島神社を信仰し社殿を改築、都の文化である舞楽を、大阪の四天王寺から厳島に移し楽所を設けたのが始まりとのことです。
今日の舞人は、厳島の神官ではなく四天王寺の方達だそうです。日本の伝統色の装束をまとった舞人が、楽奏に合わせてゆったりと舞うと、思わず見入ってしまいます。
<曲目のあらすじ>
太平楽(たいへいらく):
中国漢の高祖[こうそ]が頂羽[ちょうう]の臣頂荘[ちょうそう]が、舞いを装って剣を抜き、高祖を狙ったところ、高祖も舞いながら袖で剣を防いだため果たし得なかったという故事によって作られたという曲で、厳めしい中国の武将の舞いです。
狛鉾(こまぼこ):
高麗[こうらい]の貢ぎ物を運ぶ船が、五色の彩色をした棹で船を操って港に入る有様を舞いにしたといわれています。
胡徳楽(ことくらく):
舞人四人が舞台に上がり、次いで瓶子を取り出して酌をする。勧杯は、冠に雑面をつけ、瓶子取りは二の舞の笑面をつける。舞人が酔って舞う間に、瓶子取りは独酌で酒を飲み、千鳥足で舞台を退出する滑稽な舞いです。
蘭陵王(らんりょうおう):
陵王ともいい、約千四百年前、中国の北斉の国王蘭陵王長恭[ちょうきょう]は、周の大軍と金 城下で戦い大勝をして勇名を天下に轟かせました。その武勲を称え作られたと伝えられています。
納曽利(なそり):
蘭陵王の答舞で、雌雄の龍が昇天する姿を模しているといわれ、一名双龍舞といいます。
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