2023.10.22、比治山神社秋祭りで舞われた神楽(原田神楽団・安芸高田市)を楽しみました。
演目「塵倫」のあらすじ
第十四代仲哀天皇が従者高麻呂と、新羅国から日本征伐を企て攻めてきた、塵倫という神通自在の大将軍(大悪鬼)に、天照大神の御神徳と弓矢の威徳をもって立ち向かい、退散させるという物語です。
演目「悪狐傳」のあらすじ
インド、中国と飛び回って悪事をはたらいていた金毛白面九尾の悪狐が、中国から遣唐使の船で日本に上陸し、美女に化して鳥羽天皇に見出されて「玉藻前」となります。
しかし、加茂明神の御加護を受けた安倍清明安親に正体を見破られて、下野国の那須野ヶ原に飛び去っていきます。
そこで悪狐は、再び「玉藻前」に化け、十念寺の和尚「珍斉」を騙して取り喰らいますが、弓引きの名人「三浦介・上総介」の両名によって討ち取られるという物語です。
演目「土蜘蛛」のあらすじ
大和は葛城山に古くから住んでいたという土蜘蛛の精魂が、朝廷に従わず世を乱して抵抗を続けていたが、時の朝廷の武士である源頼光が重い病になったと聞き、頼光の侍女・胡蝶にと化身する。
頼光が侍女・胡蝶に典薬の守から薬をもらい受けるように申し付けたのを幸いに、その薬を毒薬にすり替え、頼光に飲ませ殺めようとするが、頼光の枕元にあった源家の宝刀「膝丸」の威徳によって土蜘蛛の精魂は手傷を追い、葛城山へと逃げ帰える。
頼光はその太刀を「蜘蛛丸」と改めて四天王に授け、葛城山の土蜘蛛征伐を命じる。四天王は土蜘蛛の流血のあとを追って、ついに葛城山にたどり着き、激闘の末、めでたく土蜘蛛を退治する。