生きる

田舎牧師の父は若い時、友達と共同で事業を起こそうとしたが、
友達に騙されて、すべての資金を取られてしまったそうだ、
そのことが、きっかけとなり父は酒を飲んでは暴れるように
なったと、
その最悪の時期に産まれたのが田舎牧師だった、
父は毎日のように酒をあびるように飲み「一家心中だ、みんなで
死ぬだ、殺してやる」と母に暴力をふるい・・
母は３人の小さな子供たちを連れて逃げる日々だったと、
田舎牧師が３－４歳の頃も、そんな状態がずっと続き、父が暴れだすと
逃げる、着のみ着るのままで真冬でも外に飛び出し、隣のうちの
お倉の裏に震えながら隠れている、そんな日々ばかりだったと、
小さな田舎牧師にとって生きるとは逃げる事だった、

先日の、大学の同窓会で、「おまえは秀才だったから、すごい期待
の的だったんだぞ、大学院は一流の所に行ってどこかの大学の教授に
なると、みんな思っていたよ、なんで牧師になったんだ」と友達に
言われたと、
「オレは落ちるのが怖くて逃げたんだ、オレの人生は逃げてばかりだった、
好きな人ができても、付き合ってくださいと言ったことさえないよ」と
田舎牧師、
「そういえば、私もプロポーズされた記憶がない」と私、

人は親を選んでうまれることは出来ない、だが、神はすべてを知って
おられ、すべてを益としてくださる、
そう思えば、辛かったことも、すべて感謝と思える、

しかも、田舎牧師は神の御心の、牧師という任務から逃げたことは
一度もない、これぞ、神のキセキだと思う私です。




神は御心のままにあなたがたのうちの志しをたせたせ、ことを
行わせてくださるのです、
すべてのことを、つぶやかず疑わずに行いなさい。聖書。






　　　　　　　　　　田舎牧師のおかっさん