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太宰治『津軽』

2011年11月29日 | Marco library 『太宰治』
(火)|先負|札幌のち|最高気温/7

今朝のサッポロ、
小ぬか雨です。

岩木山

太宰治著津軽新潮文庫 400円(税別)

評論家の亀井勝一郎氏が(昭和二十六年八月)解説を記してます。
冒頭部分から
『津軽』は、昭和十九年(作者三十六歳)の作である。小山商店の委嘱をうけて、この年の五月、津軽風土記をかくため久しぶりで帰郷したが、彼の生涯の中でもおそらく最も思い出多い旅であったろう。

『津軽』は楽しみにしておりました。
まだ見ぬ我が家の故郷をじっくり読ませて頂きました。
不思議なもので、
太宰と一緒に津軽の旅をしてる気持ちになるんです。
写真の口絵は著者直筆で津軽の地図です。
の上から「今別」「金木」「五所川原」
太宰は青森県金木村(現・五所川原市金木町)生れ、でした。
「今別」は私の父母の古里でありました。
もちろん太宰も訪れております。

「津軽」最後の一節より
 さて、古聖人の獲麟を気取るわけでもないけれど、聖戦下の新津軽風土記も、作者のこの獲友の告白を以て、ひとまずペンをとどめて大過ないかと思われる。まだまだ書きたい事が、あれこれとあったのだが、津軽の生きている雰囲気は、以上でだいたい語り尽くしたようにも思われる。私は虚飾を行わなかった。読者をだましはしなかった。さらば読者よ。命あらばまた他日。元気で行こう。絶望するな。では、失敬。

いつになりますか、津軽めぐりの旅。

〔次回作の予定はいよいよ、人間失格(再読)です。〕つづく。
<1999年1月1日 - 太宰治の著作権は消滅しております。>





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