「ウイルス干渉」 と 「常在菌」

　「ウイルス干渉」の論理的機序（推定）は複数あります。

①　宿主細胞に対する親和性に因る、感染力の差。
②　先に感染したウイルスによる、排他的占有。
③　ウイルス（ビリオン）同士の干渉による、強者理論。
④　身近に潜み宿主が弱体化した時に素早く感染し、宿主の免疫反応を利用することで他のウイルスを排除する、虎の威作戦。
⑤　その他、ステルスや浸透・共生などの、超限戦。

　何れも、世界制覇を狙う人間界の理論と同じで、「ヒト」と「ウイルス」は本質的に同じ思考力しか無い事が分ります。

　⑤の場合は、例えば「ミトコンドリア」は、元々の本体細胞とは別の細胞組織が内部浸透して共生に成功した例と言われ、これが次々と外部ウイルスを呼び込んでいる可能性も有ります。

　「ミトコンドリア」は、「宿主細胞」からエネルギーを得て熱を発生し、ウイルス感染に適した体温を保持します。勿論「宿主」に意識（交感神経が優勢）が有る間は宿主自体が活動しているので体温は高め（36.5～37℃）に維持され、ウイルスは付着しても感染する事は難しいのですが、「宿主」の活動がおさまり（副交感神経が優勢）、体温が下がりウイルスにとって適温なった時に感染し始めます。

　「基礎体温」は、生命を維持するのに必要最小限のエネルギーしか消費していない安静時の体温で、主に「ミトコンドリア」が生成する熱です（私論に付き、反論も歓迎）。つまり、人体は自分だけのモノではなく、ウイルスを含む生物多様性の場であり、実際に「人体の半分近くは他生物の細胞（細菌など）」と言われています。宿主の体温によって「共生細胞」の勢力図も大きく変わります。

　④は「普通の風邪」の原因ウイルスと言われる「ライノウイルス（RhinoVirus）」の特徴で、何時でも何処にでも周辺に屯しています。宿主が健康体の時には大人しくしていますが、弱みを見せると襲ってきます。その時には「ｈ」を外して「ＲＩＮＯ」と呼ばれるようです。アメリカでは、去年の秋から今年の夏にかけて猛威を振るいました。。しかし、もう直ぐ終息しそうですww

　それは兎も角、ヒトなどの「宿主生物」に安定して共生している細胞にとっても、新規のウイルスや細菌は厄介者です。そこで、①～⑤の機序を利用して、個別に仲間か敵かを見分け、宿主・共生細胞が主体的に選別するのが「ウイルス干渉」の正体だと思われます（私論に付き、反論歓迎）。

　宿主生物には過半数の「自己細胞」があるので、民主主義が通用すれば「共生細胞」の言いなりにならないで済み、寧ろ「敵」を活用しようとします。その為には、自らが強くなくてはならないのは当然ですが、毒性が弱く感染力の強い「敵の敵」を味方に付ける事で、毒性が強く感染力の弱いウイルスを排除します。

　その為には、自身の生体の強さを維持しなくてはならず、老化したり弱体化した細胞はアポトーシスの対象として処理し「日和見感染」を阻止する必要が有ります。感染阻止の対象は外敵とは限らず、自身の免疫力が衰えた時には、ステルスウイルスや、今まで共生仲間として暮らしていた「常在菌」までもが菌子豹変（君子豹変ではなく、善玉菌が悪玉菌に変化ww）し、襲い掛かってきます。

　やはり日本は、強い時も弱い時も信頼できる、旧来の日本人同士で一つの国家を形成すべきだと思います。