認知病棟あるあるのネタ話ですが、主人公の三杉医師があかんのね
何せ優柔不断で、認知糖尿病患者が大福餅を死守すれば「まあ、今日くらいは。」と許してしまう。はぁー
ついに、足首切断となると「夫が可哀想。切らずに治して!」とすがる大福餅差し入れ妻に同情して、手術の決断が出来ない。
看護師の「知りませんからね!」は、当然なのではないかしら。
でも、三杉妻が良いのですよ
手術後亡くなった患者に責任感じて、エリート外科医のキャリア捨ててパプアニューギニアに五年も単身赴任する変人夫を、ワンオペ育児して支えるの。彼の良さを理解していて、ここぞというときには腹を据えてアドバイス
まだいるんですねえ、そんな絶滅種に近い女性が。
今野敏『隠蔽捜査』
そう言えば、今野敏『隠微捜査』の竜崎署長の妻も同じだわ。頑なな変人エリート官僚夫を理解して、家庭をバッチリ支えている。
「東大以外は、大学じゃない」
「エリートが国家を支えるのだ」
「どうせ移動するまでの関係だから、個人的な付き合いはしない」
警察庁のエリート竜崎は、頭の固い変人である。
しかし、組織の縄張り意識やパワーバランスの狭間で、原則を貫こうとする竜崎にだんだんと引き込まれていく。流石に、吉川英治文学新人賞を得ただけの手腕があると納得。シリーズ次回作が楽しみである。
人当たりと見目姿とおまけに要領も良い親友伊丹刑事部長は、家庭壊れてるのね。出世に響くので離婚はしないけど。インフルエンザで寝込んだ伊丹を、偶然着替えを取りに来た妻が看病するの。「あれ、まだいたの?」「病人放って帰ったら、寝覚めが悪いからね。」にカチンとする。ここが駄目なのだよ。妻も良さげな人だけど、何でか噛み合わない。噛み合わそうなんて、竜崎署長は考えてないよ。ただただ、流して受け入れるの。見習いなさい