吉田ナゴヤ堂本舗・店主の日記

まぬけTシャツ一本勝負!「吉田ナゴヤ堂本舗」店主がTシャツを作る! 売る! 売れない!

【宇治金時】代打、みはし!

2010-07-19 22:47:34 | 日記
今日は暑かったですよね!

こう暑いと、冷たいものでも食べたくなるのが人情、いやさ、そうでもしなきゃ、身体がどうにかなっちゃいますよ、マジで!

今日もおいしい宇治金時を求めて、早速行ってみました、山手線某駅そばの、とあるお店。

あんまり縁のある駅ではないのですが、なかなかの有名店だそうで、楽しみ楽しみ。

・・・と思っていたのです、お店に着くまでは。

いやぁ、ウカツでした。

前回、十条の「だるまや」さんにはスッと入れたもんですから、ワタクシはそういうことを考慮するということを全く忘れておったのです。

ものすごく暑い、3連休の最後の日。

山手線某駅からほど近い、有名な甘味屋さん。

そう、ものすごい行列がお店の前に出来ていたのでした。

考えてみれば、当たり前です。

相変わらず、ワタクシばかりがまぬけで嫌になりますね。

それにしても、おいおい、ここまでかい。

「だるまや」さんも結構有名なお店だと思うんですが、山手線をちょっと外れた十条という立地のせいで、ここまでの差がついてしまっているわけでしょうかね?

ともかく、これはナシです。

ちょっと待つくらいなら別にいいですけど、行列となると、急に引いてしまうのです。

軽やかに某駅を去りまして、さて、どうする?



考えがないため、いつものコースをたどることになってしまいます。

上野からアキバまで歩く、という奴ですね。

アメ横も当然大賑わいですが、今日の暑さの中では、それもかえってツライ!

何とかならんかと考えを巡らせますと、


「そうだ!」


思い出したのが、こちらも有名な甘味屋さん「みはし」さんです。

お笑いとB級グルメと東京の下町文化とエロが得意分野という方のエッセイを読んでいた時期があったのですが、その方のご紹介で、


「知人の風俗嬢が『みはしの白玉クリームあんみつがないと生きていけないわ』と語っていた」


という言葉は、心に残りました。

風俗嬢の方が辛い仕事を生きる支えになった白玉クリームあんみつってのは、実に凄味があるじゃないですか。

それ以来、いつか行ってみたいと思っていたお店でしたが、これはちょうどいいチャンス。



モチロン「みはし」さんも有名店で、空き待ちのお客さんもいたのですが、それほど待つこともなさそうでしたので、入店。

2階に通されました。

待っている間にメニューを見ますが、注文は宇治金時に決まってます。

このお店では「氷宇治」という名前。

写真では、底の方にあんこが入ってて、白玉が添えられています。

ところで、この「みはし」さん、やはりさすがです。

かき氷を食べに行ったお店でガッカリなのが「冷房がキンキンに効いている」ということ。

今はどこでもこうですよね。

そりゃ、誰もがかき氷を食べるわけじゃないのでしょうけど、氷は暑い中で食べるから美味しいのです。


「あっちー。かき氷食いたいなぁ!」


と思って飛び込んだお店が冷房キンキンですと、氷が欲しい気持ちが萎えちゃいますし、かき氷を食べ終わる頃には身体が外から中から冷え切っちゃって健康にもよくないと思うのです。

理想的なのは、老舗の甘味屋さんで日本家屋、窓が開いてて、時折風が入って来る、なんてのですが、最近の東京でこれを求めるのは酷ってものでしょうね。

いきおい、どのお店もビルの中で、冷房キンキン・・・ということになっているのです。

「みはし」さんもビルに入ってるお店なので、きっとそうなのだろうと思って入ったのですが、意外や、冷房がかなり控えめなのです。

で、待ち合いにうちわが何本も用意されていて「どうぞお席でお使い下さい」と。

これは、すばらしい!

本当にお客さんのことを考えた気遣いですよね。



さて、満席ですし、ワタクシはおっさん一人での入店ですので、当然


「相席でよろしいですか?」


ってことになったのですが、案内されますと、席にいた2人連れさんは、もう氷を食べ終わった後のようです。


「こちら、相席お願いできますか?」


と店員さんが言うと、恐縮されて出て行かれました。

なるほど、「出て行け」とか一言も言わずにお客さんを回転させる、この辺りもさすが老舗のテクニック!

・・・別に、ワタクシ、怖くなかったですよね?

そりゃ、今日も派手なアロハでしたけど・・・。

晴れて4人席に一人で着くワタクシでしたが、ほどなく相席を頼まれます。

女性のおひとり様でしたので、うれしくなっちゃってすかさずナンパ、見事に成功!

・・・いや、モチロン、相席の時に目が合ったので、


「今日は暑いですね」


に始まって少しお話をしただけで、女性というのは白髪交じりのお母さんだったのですが、こういう方がおひとりで上野で甘味屋に入るというのが、何と言いますか、いい感じに思えるのです。

果たして、お話を伺いますと、20年来の「みはし」ファンだということで、昔は仲良しの3人連れでよく来たけど、最近は都合が合わなくて、一人で来ることが多いのだそうです。

ご主人は、あまり出歩くのを好まれないそうで、たまにお一人で上野へ出てきては「みはし」さんに寄るのが楽しみなんですって。

何でもないこんな話で、強烈に和みました。

なぜだか「いいお話が聞けた」という気がするのです。

ちなみにお母さんはクリームあんみつをご注文。

ほぼ同時に頼んだものが来まして、向かい合って一緒に食べてるさまは、傍から見ると「親子で甘味屋さん」という風に見えるんでしょうかね。

uji-mihashi0719.jpg

お待たせしました、「氷宇治」です。

緑色が原色に近いほど鮮やかで、やはり抹茶の苦味が効いてて美味しいのです。

氷はパリパリした感じ。

ガラス鉢の底に入ったあんこと交ぜつつ食べるのですが、最初セーブしすぎて最後の方にあんこが多く残りまして、甘くなってしまうかと思いきや、抹茶の味も最後はかなり濃厚で、フィナーレに向かって盛り上がるのでした。

最後まで食べても、変に甘ったるくなることなく、スッキリと完食!

おいしかった!

この季節でも温かいお茶というのが、かき氷の後にはうれしかったです。


ワ「お先に失礼します」

母「どうぞ、お気をつけて」


笑顔でお母さんとさよなら。

こういう一期一会も老舗ならではの魅力でしょうか。

宇治金時はモチロンでしたが、その他のいろいろな部分に感心した上野「みはし」さんでした。


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