寝違えの症例
一昨日に朝から寝違えで首か回らないという。
左右どちらも回りにくい。
問診して動きを確認してから、ベッドに座ったまま治療を行う。
とても健康な人で特に問題は見当たらないが、年末に忙しくて体調を崩したとのこと。
おそらく腎虚で膀胱経から小腸経に熱が波及し、気の停滞が小腸経のある一点にあると診た。
触診して小腸経および膀胱経そして督脈のある一点に気の滞りがあるのを確認した。
小腸経に鍼を一本入れた時点で、ペインスケールで10の痛みが4以下になった。
若干左に首を動かした時と首を後屈したときに頸椎に痛みが残る。
実を言うともうこの一本で治療は終わっても良いのだが(僕がペインスケールで目指しているのは10の痛みが6以下になることだ)
もう少し痛みが取れて動けるようになればと思い、膀胱経と督脈を確認して、膀胱経のある一点に鍼を入れた。
僕はある一点と言っているが実際はもっと反応点はたくさんあるが、それらの全てに鍼を入れることも出来るのだが、それだと鍼の数が増えてしまい患者さんに余計な負担をかけてしまうので、その中でもより気の停滞の反応が強いところを見つけることが大切でである。(ちなみに痛いところには鍼をしません。問題はそこではありません)
というか重要な反応点を的確に見つけるこことが出来れば、鍼は本当に一本で済む。
常にそれを目指して行っている。とは言うものの、私は天才では無いのでなかなか苦労する。
それでも臨床21年ともなれば精度は確実に向上していると思う。
年齢的にまだあと20年以上は出来そうなので、その時には多分、魔法使いのようになっているはずである(妄想)
勝負は決まったので、あとはしばらく話をして治療を終えた。
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