一本鍼
内科的な問題から慢性症状を呈してる場合は別として、単純に重いものを持って腰を痛めたとかいう場合。
僕はなるべく鍼を打つ数を減らして改善するように努めている。
60代男性。
普段は力仕事はしないが、急遽現場の仕事に行かなくてはならなくなり、そこで重いブロックを持ったところ、腰を痛めたということで来院された。
左右に身体を捩じると左側が特に痛い。前屈もあまり出来ない。
背屈も制限されている。
問診して、触診さらに動作確認で膀胱経の気の停滞が見られる。
そういう訳で、座位で膀胱経の反応のある経穴に鍼を横刺で入れた。ズーンと鍼が響いた。
僕はどうですか、立って腰を捻ったり、前屈してみてくださいと言った。
何事も無かったかのように身体をスムーズに捻り、前屈は床に両手の指先がついた。
痛みをペインスケールで測ってみた。本人は最初の痛みが10だとしたら今は2位だといった。
これであとは15分から30分ほど鍼をそのままにして、僕は話をする。
全く運動しない方だったので、20分くらいでいいので歩いてください。とか疲れの取れるお風呂の入り方とか話た。
途中2回ほど痛みを確認し、ほぼ30分経過後痛みが無くなった。
これで治療は終了。最初の鍼一本で治療は終了していた。
なんとか患者さんに負担がかからないように、鍼数が少なく短い時間で効果が出ることを目指している。
全ての症例がこうなる訳ではないが、その精度を上げていく。これが鍼の面白いところです。
また痛みが出るようだったら、いらして下さい。今日は必ず20分から30分歩いてくださいね。
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