バイアスを探せ

2022-04-29 11:47:17 | 言語


わたくし毎年モナークバタフライの幼虫をお家の中で飼っておりまして、

成長記録 (何日間で脱皮をしたかとか、蛹になったとか、蛹から蝶になったとか) をつけようかなと思うのですが、
その度にモナークバタフライの幼虫の成長に関わる要因は何だろう?と悩み、結局記録はとらずに今まできております

日にちと、室内外の気温と湿度と、あと日の当たり具合とか、餌の量とか?
でも卵から孵った日は正確には分からないし、どの幼虫がどれだけ餌を食べたとかも正確には分からない、
とか思うと、「まあいっか、自然と育ってくれますから」となってしまいます(笑)

モナークバタフライの幼虫が食べる「スワンプラント」という植物は、Milkweed (ミルクウィード) といって
葉や茎を折ったり切ったりすると、ミルク色の汁が出てきます。

そしてモナークの幼虫が食べる葉っぱに含まれるこの汁の量がconfounding (交換因子)になっているかもしれません。(分かりませんが)

Confounding (交絡)はWkikiでは以下のように説明されています

「統計モデルの中の従属変数と独立変数の両方に(肯定的または否定的に)相関する外部変数が存在すること。そのような外部変数を交絡変数(confounding variable)、交絡因子(confounding factor、confounder)、潜伏変数(lurking variable)などと呼ぶ。」


汁の量に成長が左右されるのであれば、葉っぱに含まれる汁の量にバラツキがあった場合、同じ量の葉っぱを摂取したからといって、同じだけ幼虫が成長するわけではないわけです。(ちょっと強引ですが「汁の量」を外部変数ということに)

さらに、さらに、幼虫それぞれにも汁の栄養素を体内に取り入れる能力に違いがあるかもしれない、とかですね(笑)

いや、生き物の観察は難しい! ざっくりデータをとればシンプルにパターンが見えてくるのかもしれませんが。


関連して(内容のレベルは全く違いますが)、
友人が関わっているジャーナルで、音源の位置を特定するのに視覚情報が Confounding (交換因子)になっている可能性があるという内容が含まれるものがあるのでリンクを貼っております→Localisation of Sound - A New Zealand Revelation

音に関連する活動が視覚情報で特定された位置に音がローカライズされる傾向があるように見えた。脳の可塑性と、ローカリゼーションの手がかりを解釈するプロセスを変更可能にする必要があるという要件を考えると、本能的なプロセスが応答を再調整したということである。短時間に聴覚をローカリゼーションの手がかりに再調整するのは比較的簡単かもしれず、ローカリゼーションの精度を維持するには、視覚的(またはその他の)フィードバックによる定期的な強化が必要であると推測される。

えっと、要は、脳は錯覚を起こすから、音源の位置を正確に特定するには、
常に色々な情報を確認して定期的にアップデートする必要がある、ということでしょうか。

でもこう考えると、人間の脳は柔軟で、その分無意識のバイアスが掛かってしまうので、
色々な角度から物事を捉えて、バランスを取りながら歩む必要があるよなぁと改めて思ったりするのです。

今日も1匹、大きくて綺麗な蝶が蛹からでてきました


明日は天気が良さそうなので、元気に飛び立っていくことでしょう

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