椿三十郎

【椿三十郎】
2007/12/01年公開（12/01鑑賞）
製作国：日本
監督：森田芳光
原作：山本周五郎 『日日平安』（ハルキ文庫刊）
出演：織田裕二、豊川悦司、松山ケンイチ、鈴木杏、佐々木蔵之介、風間杜夫、西岡徳馬、小林稔侍、中村玉緒、藤田まこと

笑いあり過ぎ、涙なしの緊張感のない人質救出作戦。

STORY：とある社殿の中で密議をこらす９人の若侍。彼らは、上役である次席家老・黒藤と国許用人・竹林の汚職を暴こうとしていた。その粛清を求める意見書は城代家老の睦田には撥ねつけられたが、大目付の菊井に受け入れられ、この社殿に集められたのだった。するとそこへ、よれよれの紋付袴姿の浪人が現われる。そして彼は、正しいのは睦田で、菊井が黒幕だと言い放つ。その通り社殿は菊井の手下に包囲されてしまっていた。だが浪人が独りその窮場を凌ぎ、敵方の用心棒・室戸半兵衛は浪人が只者でないことを知る。やがて浪人は、意気上がるも不安げな若侍たちに一肌脱ぐこととなるのだが…。

 

織田裕二が時代劇、しかも黒澤映画のリメイク？とちょっと不安はありましたが観てきました。
監督は、「サウスバウンド」、「間宮兄弟」の森田芳光。
んー、この監督さんはほとんど観てないし、観ても私には合わなかったんですよね。
でも、今回は織田裕二共々面白かったです。
今回はオリジナルの脚本をそのままらしいのでそのあたりで良かったのかも。
やはり黒澤作品のリメイクということもあるのか、年配の方も多かったですね。
一番大きなスクリーンでの上映。邦画はだいたいコッチ。洋画はほとんど小さいトコ、、、

さすがに豪華キャストでしたが、主演の織田くんも思ってた以上に浪人役がハマってました。
ま、織田裕二にハズレなし・・・ってトコでしょうか（個人的にはね）。
シロウトの私なので殺陣シーンもカッコイイ～なんて思ったり・・・
色黒なのも浪人だからあちこち歩き回ってるからだよね～と思ったり。
ちゃんとしたお侍さん役は合わないだろうな。
ラストの対決のシーンはカッコヨカッタですねぇ。決まってましたねぇ。

ストーリーは簡単に言って人質救出作戦なんですが、あまり緊迫感がない(笑)
助けに行こうとする若侍さんたちも非常に情けない人たち。
勢いだけはあるんだけど三十郎がいなかったら何度死んでることか、、、
でもそこのやりとりが面白かったんですよ。
その中で一番インパクトがあったのは、佐々木蔵之介さんのひょうひょうとしたキャラ。
敵側につかまったのにみんなととけ込んでるのはどうよ。
でもこういうキャラの蔵之介さんは好き♪

とにかく思ってた以上に笑いがありましたね。
悪役の風間杜夫、西岡徳馬、小林稔侍さんたちの悪役なんだけど憎めないキャラも面白かった。
中村玉緒、鈴木杏の親子のセリフのスローテンポも笑えた。
旦那が父親が大変だってのに全然心配してないしマイペース、、、いいのか？(笑)
ラストにその人が出てきて妙に納得。怖いお姑さんはいないのね、、、

唯一真面目と言ってもいいくらいのトヨエツでしたけど、
そんなに素性もよく知らない浪人を簡単に信用していいのかよー。
やっぱりアホだ。すっかり振り回されてます(笑)

オリジナル作品は観てませんが、脚本そのままということなので観たくなりました。
音楽がいかにも昔の時代劇風なのも良かったし、タイトルが出てくるところもこれぞ時代劇！という感じ。
やや現代風時代劇ではありましたが、楽しく観られればそれで良しの私としては楽しめました。

*映画鑑賞★日記・・・より転載