2010/06/05公開 日本 R15+ 106分
監督:中島哲也
出演:松たか子、岡田将生、木村佳乃
告白が、あなたの命につきささる。
ある中学校の1年B組、終業式後の雑然としたホームルームで、教壇に立つ担任の森口悠子(松たか子)が静かに語り出す。「わたしの娘が死にました。警察は事故死と判断しましたが、娘は事故で死んだのではなくこのクラスの生徒に殺されたのです」教室内は一瞬にして静まりかえり、この衝撃的な告白から物語は始まっていく……。(シネマトゥディより)
2009年本屋大賞に輝いた湊かなえ原作の同名タイトル作品を映画化。教え子に娘を殺された中学校教師の復讐のおはなし。事件に関わった人たちの告白によって構成されていて事件の真相が明らかになっていきます。106分間緊張感ある作品で、とにかく凄い!!としか言いようがないです。原作は未読です。
中島監督といえば『嫌われ松子の一生』『パコと魔法の絵本』など独特の色彩の映像が印象的なんですが、今回はその映像はなし。
始まって約30分強、松さんの長台詞にくぎ付けになります。生徒が騒ごうが何しようがお構いなしに延々と淡々と無表情で語る姿はだんだん怖くなります。そして予告編でもよく聞いた“娘は事故で・・・”の発言に息をのみます・・・。
復讐ものは大好き。法を犯した者が法によって守られる・・・、だったら法の外で制裁をする、犯人への究極の方法ですね。じっくり犯人たちを追い詰めていく所はそんじょそこらのホラーよりも怖いくらいです、、、。
松さん、冒頭の長台詞の後は後半で出てきますが、中盤は出ていないのに生徒たちの背景にある存在感はすごい。今まで明るい元気なイメージがあったので、ここまでクールな役どころは怖すぎますっっ。でもとてもハマってたと思います。
感想を言葉にするのが難しい作品なんですが、人間の恨みだったり、心の弱さや歪みなどの闇の部分を見事に描かれていたと思います。誰でもこういう部分は持っていると思うし、絶対にあり得ない話ではないと思います。
これって内容的に評価が分かれそうなそうな感じがしますね。結構グロいシーンもあるし救いがない内容だし。だけど、松さんの演技も素晴らしいんですが、犯人Aを演じた子の演技に圧倒されます。少年がこんな役を演じてこの先大丈夫かなと心配してしまう、、、。
めずらしくエンドロールが終わるまで席を立つ人がいませんでした。思ってた以上に衝撃的な作品でしたもんねー。何度も観られるような作品ではないのですが観て損はないですね。
エンドロールで映し出される空の映像が少し気分を楽にしてくれた気もするんですが、すっきり晴れ渡る空ではないのが印象的。実際にも外に出たら同じような空で感慨深い...。かなり雨が降った後で寒かった。
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