監督:ポン・ジュノ
音楽:岩代太郎
出演:ソン・ガンホ、キム・サンギョン、パク・ヘイル
1986年10月23日、ソウル南部の農村で手足を縛られた若い女性の無惨な変死体が発見される。また数日後には、同様の手口で2人目の犠牲者が出た。さっそく地元の刑事パク・トゥマンら捜査班が出動。だが、懸命な捜査も空しく、一向に有力な手掛かりが掴めず、捜査陣は苛立ちを募らせる。その上パクと、ソウル市警から派遣されたソ・テユン刑事は性格も捜査手法もことごとく対称的で、2人はたびたび衝突してしまう。こうして捜査は行き詰まり、犠牲者だけが増えていく。そんな中、ついに一人の有力な容疑者が浮上してくるのだが…。
1986年から1991年の間、韓国のある農村で10人の女性が殺された。
3000人の容疑者が取り調べを受け、180万人の警官が動員されたがたった1人の犯人はまだ捕まっていない…
実際に起こった事件を基に映画化されたものって、意外とつまらなかったりします。
しかも未解決事件だからあまり期待しないで観たんですが、こりゃぁ意外に見応えがありましたよ。
今の捜査方法はどうだかわかりませんが、当時の捜査方法としてはかなり強引ですね。
こいつは犯人かもしれないと連れてきて、“私がやりました”と言わせるような拷問をしたり、セリフのように覚えさせられてたりする。
でも結局みんな犯人じゃないし・・・
3000人が取り調べを受けたということは、同じような拷問にあった人はどれくらいいたんでしょうかね。
ラジオのリクエストの♪憂うつな手紙という曲がかかる雨の日に事件は起こる・・・
これだけしか手がかりがない。
ようやくリクエストハガキを出した人物を捜し当てる。
でも必ずしも犯人とは限らない。
まだ犯人と確定したわけではないのに、犯人と決めつけて暴力をふるうのはいかがなもんでしょ。
でも最重要容疑者とされてたからかなりコイツっぽかったんですけどね…
この無謀な捜査で犠牲になった人もいました。
罪のない人が精神的にも肉体的にも苦痛を味わったのに犯人はまだ見つからない・・・
現場に犯人らしき痕跡が残っていないのもこわい…
何本か観たソン・ガンホの出演作がみんな良かったので借りてみたんですが・・・
今回は自分の感が頼りでちょっといい加減気味なパク刑事。
結構いい味を出してました。ちょっとテキトーな感じが良かった。
“無毛症犯人説”は、重いストーリーの中でちょっと笑えるシーンでした。
ソウル市警から派遣されたソ刑事とはまるで正反対の性格と捜査方法なので、あまり相性が良くないみたい。
捜査が行き詰まってしまい、精神的に追いつめられていく姿がよく描かれてます。
そしてこの二人が、お互い変わっていく姿も緊張感を持たせてくれます。
未解決事件の終わり方としては、あれで良かったと思います。
犯人はわからないからすっきりしないんですけどね。
ラストのパク刑事と女の子との話は実際には無かった話だと思いますけど、いったい犯人はどこにいるんだろうか・・・謎だ。
この作品を観て笑っているかもしれないですね。
それともすでにこの世にはいない?
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