経済教育委員会には今回、加曽利貝塚の世界遺産への登録に関する請願が出されました。加曽利貝塚は、歴史教科書に出てくる日本で有名な遺跡・貝塚の一つです。縄文時代中期から後期の貝塚で、国指定史跡とされています。2007年には日本歴史公園百選に選ばれています。2006年に千葉県主催による県内8市での世界遺産登録検討会議がスタートしたものの、2007年に千葉県は候補として合意に至らず、申請の見送りとなりました。
そして文化庁文化審議会が、「世界遺産暫定一覧表記載文化資産」の一つである「北海道・北東北を中心とする縄文遺跡群」に、他の地域の史跡群を含めることを検討課題としたことから、加曽利貝塚を世界遺産に登録できる最後の機会として、適切な措置を求めるよう請願が提出された。というのがこの間の経過です。
世界遺産の総数が、現在890あり、日本はこの内14あります。ユネスコ世界遺産委員会では管理可能な規模にするために登録を抑制する施策がとられているために、国のほうでも抑制する方向が強まりつつあるのが現状です。
「北海道・北東北」の事務局である青森県は、他の地域の史跡を加えることについては文化庁の指示がなければ加える考えはないとのこと。加曽利貝塚は調査はおこなっているものの遺跡全体では8%、貝層部分は3%を調査したにすぎない状況から、更なる調査が必要となること。文化庁や千葉県との協議が必要なことなどが検討されなければということを教育委員会として示してきました。
私としては、世界遺産に登録することそのものは否定するものではありませんが、「なぜ加曽利貝塚だけなのか」「千葉市内には開発行為によって消滅したものもあり、調査が必要では」と指摘しました。広く市民に千葉市の貝塚について知らせることなどを教育委員会に要望しました。他の委員からも、「市民の登録への運動の盛り上がりがなければ」との意見も出されました。
ちなみに、加曽利貝塚は13.4ヘクタールで、貝塚の規模としては世界一だそうです。
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