昨日の議案質疑を受けて、今日は千葉市議会の各常任委員会が開かれ、都市建設委員会の概要をお伝えします。
今議会には、来年度から下水道使用料の改定(値上げ)の議案が出されています。使用料の減収や電力価格の高騰などにより下水道事業の資金不足が見込まれることから値上げを市民にお願いするというものです。
昨年度、新型コロナの影響を受けて10月から4か月実施した下水道使用料の減免の金額は総額で14億4,400万円で、1世帯あたり4か月間で最大3,200円減免されました。財源は、すべて国の新型コロナウイルス感染症対対応地方創生臨時交付金を活用した一般会計からの繰入金です。 また、今回実施する使用料改定による市民への影響額 は、2年間で総額約14億円になります。減免した分を2年間でなしにし、今後見込まれる資金不足を補うために、使用料の改定が予想されます。
私からは、「前回の減免を実施したことは評価するが、今度は年間通じて市民に負担を強いるものであるのと、物価高騰に苦しむ市民に追い打ちをかけることになるのではないか」とただしたところ、市は、「コスト縮減など経営努力を行うとともに、物価高騰における市民生活への影響を考慮し、電力価格高騰による影響分については、その全てを一般会計から繰入れを行うことにより、できるだけ改定率を抑えた上で、必要最小限の負担をお願いするもの」と答えました。
また、「さらに一般会計からの繰り入れによって、負担を軽減することこそ必要と考えないのか」と求めたところ、下水道事業は独立採算であることが原則のため、本来、資金不足は下水道使用料で賄うべきものですが、一般財源も厳しい中で、資金不足を補う使用料改定において、初めて改定率の抑制を目的とした繰り入れを行い、利用者の負担軽減を図っている」として、使用料改定(値上げ)を進めようとしています。
ある会派からは「使用料を上げるのは仕方がない」とし、都市建設委員会で下水道使用料を値上げする条例の一部改正については日本共産党を除く会派が賛成し、可決されました。
もう1つは、千葉公園の集会所である「好日亭」を都市公園条例の有料公園施設から除外して、民間事業者が飲食店として活用できるようにするものです。
好日亭も含めた千葉公園「賑わいエリア」の整備によって、樹木の間伐など、 約170本の伐採を予定されています。 市は「約8,000m²の芝生広場や樹木を観察できるような駐車場の整備、四季の彩を創出する新たな植栽を行い、緑に囲まれた心地よい空間づくりに取り組んでいく」としています。
今回の整備はPARK—PFI 制度により、民間事業者が施設整備を行い、収益をあげるための公園と変えるものです。私から「20年間、長期に収益施設を運営できるのか。地域住民や市民にとってのメリ ットあるのか」とただしました。市は「事業者からは、市が令和元年度に策定した『千葉公園再整備マスタープラン』を理解するとともに、事業収支等を勘案した上で、千葉公園における新たな賑わいや魅力を創出する空間づくりを提案いただいたもの。また、緑に囲まれた木造平屋建ての和の雰囲気が継承される空間において、飲食を楽しむことのできる店舗として、新たなサービスが公園利用者に提供されるものと考えている」と答えました。
市民の税金を使いインフラを整備し、公共の公園を使って長期間、収益施設を運営させることは、事業者を儲けさせることであり認められないと指摘しました。こちらも日本共産党を除く会派が委員会では賛成し可決しました。
写真は現在の「好日亭」です。