旧高洲第二小学校跡地は、来年1月からのマンション建設が行なわれようとしています。4日に住民説明会が行われ、住民からは、「マンションが8階建てとなることは聞いていない。いつ決まったのか」「日照に影響が出るのではないか」「5街区の公園は団地の管理組合が管理しているが、マンションの住民が使うようになってしまう。なぜ公園をつくらないのか」などの意見が出されました。
意見が多数出されたのは、工事車両の通行です。長谷工によれば、準備工事のために12月12日から重機等の搬入を行なうとのことです。高洲第一中学校前を通り、聖こども園側から入ることに対し、住民は「通行してほしくない」との意見、管理組合からも以前、「団地居住者の出入りや通学路のため交通事故防止の観点から工事関係車両の通行を自粛されたい」旨の申し入れがされていますが、示された内容は2箇所の搬入口に1名ずつ誘導員を置くというもので、当初の計画通りに中学校前を通行することになっています。
日照問題について、設計施工主である長谷工の「計画概要説明書」によれば、午前10時まで計画建物による日影の影響があるとしても、建設には影響はないとしています。
私から、「建物が建てばずっと影響を受ける団地の住民がいることに、問題がないと考えるのか。建築の再考が必要ではないのか。住民から意見が出された工事車両の交通について、市はどう考えているのか」とただしました。
市は、「日影の影響については、建築基準法で定められた日影規制に適合していることを確認しており、居住環境は確保されているものと考える。一方、工事車両の交通に関する安全対策については重要な問題と考えており、話し合いによる解決が必要と考えております」と答えました。
私からさらに、「工事関係車両の通行に対して、マンション建設予定地の南側の戸建て住宅予定地側から搬入することや、それでも通行するのであれば、高洲第一保育所やコンビニのある交差点は、子どもから高齢者まで多くの方々が通行する交差点であり、搬入口だけでない対応が必要と考えるが、市として長谷工に何らかの対応を求めるべきではないのか」とただしました。
市は、「事業主に話し合いによる解決を求めているが、当事者間での話し合いが円滑に進まない場合は、『千葉市中高層建築物の建築に係る紛争の予防と調整に関する条例』に基づき、工事着手までの期間において、当事者双方からの申し出により、『あっせん』や『調停』による紛争の調整を行うことができる。当事者間での話し合いが円滑に進むよう、必要に応じて助言やアドバイスを行っていく」としました。
子どもの安全や住民の住環境を守るために、住民が求める中学校前や聖こども園の前を通らない内容で対応を求めるべきと再度求めました。
地域住民の声を無視してはなりません。
大事なことは、市は、住民と一緒にまちづくりを考えるスタンスに立つことだと思います。さかのぼりますが、学校適正配置地元代表協議会から2009年9月9日に「地元の要望に配慮し、有効活用を検討すること」、翌年4月6日には多目的ホールとしての活用と福祉施設としての活用、体育館・校庭をスポーツ活動のために開放などの有効活用を求めていました。
2013年5月21日に発表した「高洲・高浜・磯辺地区の学校跡施設における検討状況」の有識者等意見聴取結果で、不動産関係者から「住宅開発の可能性」の意見の中で、「用地売却にあたっては、地域活性化に資する機能を追加することが重要」と出された意見を反映していれば、売却をしたことによって今回の問題が起こることはなかったのではないでしょうか。
高洲のみなさんが将来にわたり住み続けられるまちにしていく観点からも、新しく住むであろう住民の方々と協力関係を築いていくことは欠かせません。その出発点で、禍根を残してしまうことは決してすべきではありません。
写真は、現在の旧高洲第二小学校跡地です。奥がマンション計画地、手前が戸建て住宅計画地です。用地そのものは長谷工コーポレーションが購入し、マンション計画地、戸建て住宅計画地それぞれを各事業主に転売しています。
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