調べれば直に判明することを、調べることなく長年疑問に思っていたことがある。それは「蜘蛛の糸張り」のこと。
最初にどうやって”こっちからあっち”まで糸を渡すのか?と言うことだ。ネバネバした糸を引きずりながら歩けるわけは無いし・・・。息子が知っているとは考えられないが、試しに聞いてみた。「びゅ~っと”こっちからあっち”まで飛ばすんや」の答えが返って来た。
こりゃ話にならない。ついに思い切ってネット検索をしてみることにした。クモの種類は、国内だけでもメチャクチャ多い。幼少の頃はクモを捕まえては、面白がってケツから糸を引っ張り出したものだ。
何々外国ではクモがヘビを捕まえた画像がアップされている。「クモがヘビを捕まえる」と言っても、誰も信じてくれないことだろう。クモがゴキブリを捕まえた画像があったが、これはさもありなんで信じもらえるはず。
私の疑問の最初の糸張りは、「まず糸を風に泳がせ、どこかに引っかかるのを待つ」のようだ。残念ながら”よ~いドン!”のスタートの画像は見つけることが出来なかった。
クモの糸張りは見ていて飽きない。誠に器用に”ちゃっちゃかちゃっちゃか”と張っていく。
調べれば調べるほど賢くなる。
・クモは歩くときに必ず「しおり糸」という糸を引いて歩く。
・敵から逃れるために網から飛び落ちるクモは、必ず糸を引いており、再び糸をたぐって元に戻ることができる。
・ハエトリグモが獲物に飛びついたとき、間違って落下しても、落ちてしまわず、糸でぶら下がることができる。
・代表的なクモの網である円網では、横糸に粘液の着いた糸があって、獲物に粘り着くようになっている。
・網を歩く時にはこの糸を使わず、粘りのない縦糸を伝って歩くので、自らは網に引っかからない。
・粘液をつけた糸を全く使わない網もある。
・造網性のクモは、網に餌がかかるのを振動で感じ取る。網の隅にクモが位置している場合でも、網の枠糸か、網の中心から引いた1本の糸を脚に触れており、網からの振動を受け取ること ができる。
・餌がかかると、糸を巻き付けて獲物を回転させながら幅広くした糸を巻き付けてゆき、身動きできなくして捕らえる。場合によってはクモが獲物の周りを回りながら糸をかけてゆく。
・蜘蛛の網の張り方は
(1)まず糸を風に泳がせ、どこかに引っかかるのを待つ。
(2)引っかかったら、そこから基礎となる枠糸(ワク糸)と縦糸を張る。
(3)基礎ができたら放射状に縦糸を増やす。
(4)中心から螺旋状に大まかな間隔で足場糸を張っていく。
(5)それを足場に粘着性のある横糸を細かく、ぐるぐるぐるぐると張っていくと完成。
蜘蛛の巣の謎を調べて発表していた若者がいた。大変良く観察している。
蜘蛛って凄いぞ!!