＜ベルリン映画祭便り＞ウクライナ作品は「真実の物語」

＜ベルリン映画祭便り＞ウクライナ作品は「真実の物語」　ベルリン映画祭でショーン・ペンさん

第73回ベルリン国際映画祭で記者会見する、ドキュメンタリー映画「スーパーパワー」のショーン・ペン監督＝2023年2月18日、勝田友巳撮影

　開催中の第73回ベルリン国際映画祭で18日、ウクライナ情勢を追ったドキュメンタリー映画「スーパーパワー」を監督した、ショーン・ペンさんらの記者会見が開かれた。

 　映画は俳優、映画監督のペンさんと、プロデューサーのアーロン・カウフマンさんが共同で監督。ペンさんは2021年に取材を開始し、関係者に話を聞く一方で、何度もウクライナ入り。ロシアの侵攻が始まった22年2月24日も、ゼレンスキー大統領に会うためにキーウに滞在中だった。砲撃が始まり緊迫した状況の中での会見の様子や、その後の脱出の経緯などを克明に記録。その後もウクライナ入りして大統領と会見したり東部ドンバスの最前線を訪れたりと取材を重ね、情勢をカメラに収めた。ゼレンスキー大統領はペンさんに「ウクライナが負ければ米国が戦うことになる」と訴え、ペンさんもカメラに向かって、ウクライナへの武器供与などの支援が必要だと訴えていている。 

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　記者会見で「プロパガンダではないか」と質問されたペンさんは「この映画が偏向していないとは言わない。曖昧なものにしたくなかった。プロパガンダと見られてけっこうだ。これは我々が見た真実の物語だ」と主張。「いま最も必要な対応が、（ウクライナに）長距離ミサイルを供与することだという奇妙な時代なのだ」と訴えた。映画は公開に向けて準備中という。