Rising斬 the侍銃士

音楽のこと、時代小説、映画を中心にしていくと思います。タイトルは自分のHNの由来になったゲームから

ANGRA LIVE 2007.2/13 AX

2007-07-16 01:26:33 | METAL

ここ数年、バンドで選ぶならばブラジルのメロディック・ヘヴィ・メタルバンド、ANGRAが一番好きでした。
2006年に発売した新譜、「AURORA CONSURGENS」も、その前作「TEMPLE OF SHADOWS」ほど神がかり的な傑作ではありませんが、Kiko Loureiro(キコ・ルーレイロ)の超絶テクニックは健在だし、やはり傑作ではあります。


そんな彼らの来日ライブ、今回はドイツの雄、BLIND GUARDIANとのカップリングでのツアー。
今回は、2/13のSHIBUYA-AXでのライブのチケットを購入していました。(今が何月何日かとかは考えないで欲しいです)


しかし、残業。
待っているお客さんの打ち合わせが終わるのが7時。
これは緊張しましたよ。
お客さんが来て、速攻でやり取りし、許可を取れたということにし、急いで仕事場を抜けました。


予想していた1曲目はあんまり好きでもなく、大好きな「CARRY ON」や「NOVA ERA」はどうせアンコールだろうし、計算上2曲目には間に合いそうだったので、ブラインド・ガーディアンが見れないのは残念だったけどそれほど焦らずに行きました。
が、


俺がついた瞬間かかっていたのは、なんと!


NOVA ERA
が終わるところ。
これはなかなか落ち込みました。
アンコールにかかると思っていた名曲をこんなに早く?けっこうすでに一杯歌ったの?とかそんなことを考えながら会場入り。


とりあえずKikoのギターがよく見えるところに陣取りました。


そして次は待ちに待っていた
VOICE COMMANDING YOU
これはよかった。
とりあえず、今回はこれが一番の目的でしたからね。「ノヴァ・エラ」は何度か聴いているし。負け惜しみですけどね。まあでもキコのギタープレイはかなりすごいので、彼を見にきたという人間(たとえば俺)にとってはこれはかなりいいです。


そして「ウェイティング、(人差し指を唇の前にかざして)シー、サイレンス」というMCにて
WAITING SILENCE
シーはブラジルでも同じなんですかね。というかどこの国が起源なんだろ?それとも日本式に合わせたのかな。それもありうるほどエドゥは日本通だし。


エドゥのMCは「アルバムFIRE WORKSからの曲だ」と言っている風。
そしてかかったのは
WINGS OF REALITY
これはラウドパークでもやってましたからね。その時と被ることは予想できました。
3RDアルバムは肩透かし度が大きかったけど、この曲もなかなかいいですね。他のアルバムに入っていれば相当人気上がったのかな。


そして次の曲!イントロ流れた瞬間に感動した
Z.I.T.O
ちょうどしばらく前に、友達とも「今度のライブでジットー歌ってくれないかな」なんて言っていた俺には感涙の選曲でした。
曲調は言わずもがなですが、盛り上がりましたねー。
アレンジも完璧ですしねこの曲。
終了後の会場の溜息、なんだか俺の手柄のような気分でした。
この1曲で色んなもの帳消しです。


この名曲ですっかり暖まったところでニューアルバムから
EGO PAINTED GREY


続いて
ANGELS AND DEMONS
今回アルバム「テンプル・オブ・シャドウス」がやけに多いのがちょっと気になりましたね。


そして、雨のSEがかかり
NOTHING TO SAY


今回も「我々にとって大事な歌だ」というMCがあった気がする
RIBIRTH


さらに今回の見せ場の一つ、ブラインド・ガーディアンの
WIND OF DESTINATION


そして新譜からやっと3曲目の演奏
The Course Of Nature
ちなみにこの歌が新譜の1曲目。今回のライブでもオープニングと予想していましたが、こんなに後ろでした。
まあ今までのアルバムの1曲目のようなファーストナンバーではないので、オープニングにはふさわしくはないですね。ラウドパークではオープニングでしたが。


そして超名曲
SPREAD YOUR FIRE


でバシッと盛り上げてくれました。


そしてメンバーは一度下がり、アンコール。


ラファエルがVO、アキレスB、エドゥG(ラファエルのを使用)、ベースがG(キコのを使用)、キコがDRで
SMOKE ON THE WATER / DEEP PURPLE
のカヴァー


キコVo、アキレスB、エドゥG(今度はキコの)、ベースがDr、ラファエルが自分のギターで
COME TOGETHER


エドゥがアドリブでソロを入れていたが、上手かった。
俺よりずっと上手かったよ。


この「スターかくし芸大会」的なノリが「もう終わりに向かっているんだな」と思わさせられ、CARRY ON が聞けてない一抹の寂しさと共に盛り上がりました。


こうして今回のライブは終了。
後日調べた結果、どうやらLOUD PARKと同じく今回もCARRY ON~NOVA ERAのメドレーだったそうで、これが今回のオープニングでした。
俺が到着したのはそのNOVA ERAからだったのですね。
しかし、最後までやらないCARRY ONってかなり魅力減だと思うのですけど。
それに数えてみれば、ニューアルバム「AURORA CONSURGENS」よりも「TEMPLE OF SHADOWS」の方が曲数が多い。「TEMPLE~」は確かに名盤ですが、参加する人達もニューアルバムに賛成と言う意思があると思うし、もう少し新譜からの曲を多くしてもよかったのではないかと思いますね。
批判と言うか、もっと作品に自信を持ってくれてもよかった。


作品に対してより、決定的に痛いのは、明らかにエドゥの声が出なくなったことですね。
「CARRY ON」をメドレー化したことについても、アイディアであることは言明されていますが、果たしてオリジナルどおりにやったら転調後のハイトーンを出せたのでしょうか。
正直言ってJAM Projectのブラジル人ヒカルドの方が声が出ている気がします。いや、福山さんや遠藤さんもあのくらい出るんじゃないかな。
まあANGRA復活、というよりむしろオリジナルを超える名バンドたらしめた最大の功労者ですから、簡単にクビにしろともいえず、非常に悲しい。エドゥも聖闘士星矢好きらしいのにな。
少なくとも直前のソロアルバムはよかったし、なんとか調子を取り戻せるか、この状態でもいいものを作れると信じたいです。
どの道演奏陣は圧倒的にすごいから、今後も躊躇わずに応援しますけどね。


彼らの大成功のお陰で、いまやブラジリアン・メタルなるブランドが出来上がり、魅力的なバンドも幾つか出ていますし、その功績ばっかりは否定しようがない。とはいってもそんな昔取った杵柄ではなく現役で素晴しいバンドであることをまだまだ期待したいですね。
ちなみに次回来日するときは同国のHIBRIAを連れてきてくれ(きっと皆同じこと書いてるだろうけど)。


と、色々お小言は発しましたが、やっぱり「VOICE COMMANDING YOU」と「Z.I.T.O.」はそれらを補える素晴らしいパフォーマンスでしたよ。
やっぱりキコはうまい。
今後も色々方向性の暗中模索は続きそうな気がしますが、他のバンドを寄せ付けない圧倒的な技術を見せつけつづけるバンドであり続けることでしょう。


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