通勤する自動車のエンジン音で目を覚まします。
「もし、通勤していたら」
何のために生きているのかと思った朝。ふと、夢から覚めると何かを思い出すのです。
「ほっとした瞬間てどんなときだったかな」
こどものころ、日曜日に見たテレビ番組。退院後に久しぶりに見たニュース。運動会が終わった後の夕暮れ。食事の用意ができて、居間に座り、季節の花をながめていました。
なぜか、ごく当たり前だった日常が好きで、当時の「今」を大切にできていました。よいことばかりではなかったのに。
たぶん、居場所があると思っていたから。そこにいていいという。
いつでも、だれでも、居場所はあるのに。
おとなになれば、自立できて自由になれる夢を見ていたのかな。
夢から覚めると、自由にさせない自分がいます。