golden days

nonsense sentence contents and fictional experiments

201023 姉へ

2020-10-23 | 姉との日々
最愛の、みー姉が逝って1週間。2人の娘によって葬儀などが滞りなく進んできたことも、姉の残した功績であることには間違いないし、娘たち、姉の母親、上姉含めた我々もまだ緊張感を保っている状況かもしれないし、お互いを気遣うやさしい言葉がグループLINE上で飛び交っている。それでも1週間は明らかに過ぎていった。

今宵は「情に棹させば流される」のではなく、早く流れゆく時間にあえて「情を持って棹をさしたい」気分になる。日を超えた午前1時前に見上げた空に、9月半ばには3時に見えていたオリオン座が同じ位置に見えた。それだけで地球が回っていることを知り、意識はフラットタイムへと赴く。

身体と意識、生と死、肉体として骨になる過程に立ち会うたびに「意識というものはいったい何処へ行くのだろう」という問いは続く。その答えは、たぶん無になるのは明らかだろうけれど、この世に残された者たちが、逝ってしまった人の思いの断片を拾い上げてゆくというプロセスによって、明らかになることなのかもしれない。

私が姉の死を「悔しい」と思うことが、もし仮に、今はどこにいるのか分からない彼女の魂というものを縛り付けているのであるならば、もはや「悔しい」とは思いたくない。自由な空間へと姉を送りたい。

姉よ、あなたは生きた。あなたは最後まで頑張ったし、私も寄り添ったと思う、私の中ではそう思える。そう思っていいですか?悔いはあるかもしれないれど、物理的な「肉体の時間」がある限り、こうなることは分かっていました。あなたの生きたかった分まで、その気持ちを胸に、これから私は生きていきます。昨年妻を失い、あなたを失い、今、とてもとても辛いです、本当に辛いです。

でも、私は生きたい、生きることを全うしたい。この燻んだ世界を生きるのだとしても、楽しく生きたい。そう思いながら、日々生きていきます。感情の波がおさまる前に、ここに記しておきます。

190723 『無菌病棟より愛をこめて』加納朋子著、読了

2019-07-23 | 姉との日々
・『無菌病棟より愛をこめて』加納朋子著、読了。
著者自身の、急性骨髄性白血病の壮絶なるノンフィクション闘病記。読んでみて今回の姉の症例と重なる所多く、とても参考になること然り。
著者は2010年に発症・闘病、弟さんからの骨髄移植を経て現在に到るまで御存命で、それだけでも、一症例に過ぎなくとも、微かな光といえども、生きる希望を与えてくれた。内容的にも、これからの長くなるであろう闘いを私としては覚悟出来たし、何より本人の気力と周りのサポートの重要性がひしひしと伝わってきた。
弟さんのドナー日記もあり、その詳細な記述に今後参考になるであろうことだらけで、有難いやら、先が思いやられるやら。願わくば、昨日採取したHLA型(ヒト白血球抗原型)マッチングがフルマッチしますようにと祈るしかない、今現在。
姉は昨年末離婚、私は今春妻を亡くし、本来なら支えあえるはずの伴侶がお互いいない状況だけど、だからこそ、弟としてはやるっきゃないでしょ。そして姉の2人の娘や、親族周囲のサポートが必要になってくることは、あらためて周りにも伝えていきたい。
でも本書は内容的に過酷すぎて、まだ本人には「この本を読んでみて」とは、とても言えない。そのうちに読めればいいと思う。

・姉への応援ソングをギター弾き語りで歌って、youtubeにアップして元気を送りたい。何が良いだろうと逡巡する。