【埼玉栄高】:東日本大震災めぐる不適切動画で謝罪…高校のネットリテラシー教育はどうなっている
『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【埼玉栄高】:東日本大震災めぐる不適切動画で謝罪…高校のネットリテラシー教育はどうなっている
埼玉栄高のサッカー部員がSNSに東日本大震災の被災者に対する“不適切な動画”を投稿し大炎上。同校は12日付で、公式サイトに《本校生徒による不適切動画掲載に関するお詫び》と題した謝罪文を掲載し、《多くの方々にご不快な思いをさせてしまいましたことを、心よりお詫び申し上げます。誠に申し訳ございませんでした》などと平謝りだ。
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やっていいこと、冗談では済まされないことの線引きもしっかりできているのに?(写真はイメージ)
ネット上では《何がしたいのか分からない》《冗談では済まされない》などと非難ごうごうで、「サッカー部の活動停止もささやかれています」(地元関係者)。
回転寿司店の迷惑動画で逮捕者まで出たのに、懲りないというか、学習能力がないとしか言いようがない気もしてくるが、埼玉栄高の謝罪文で気になるところも。
謝罪文には《これまでも毎年SNS教育を行い、ネットリテラシーについては生徒に何度も教育を施して参りました》とか《ネット社会、特にSNSに対するリテラシー教育を更に充実させていく所存》などとある。要するに、ネットリテラシー教育はやってきたけど、生徒に行き渡っていなかったということなのか。
ITジャーナリストの井上トシユキ氏は「私も関東の公立高校でネットを使った授業を受け持っていますが」と前置きして、こう続ける。
「授業でノートPCやダブレットを使うことも多いですし、教師による“ネット教育”も行われている。そもそもデジタルネイティブの高校生の大多数が、むしろ大人よりリテラシーについて正しく理解しているように思いますね。やっていいこと、冗談では済まされないことの線引きもしっかりできていて、生徒同士の会話でも《それは炎上する》《アップしない方がいい》などと言い合っているのを耳にしますよ」
■学校内で解決できた“悪さ”が全国ニュースに
それなのになぜ?
「越えてはいけない一線をわざと越えようとする連中は、ごくひと握りとはいえ、いつの時代にも必ずいるものです。そして、それをけしかける連中もいる。あえて校則を破る不良みたいなもので、それは交友関係にも影響されますし、以前なら学校内で解決できた“悪さ”が、今は全国ニュースになってしまう。ひと握りの“不良行為”で高校生全体を語るのはナンセンスでしょう」(井上トシユキ氏)
全国ニュースになって大勢を傷つける恐れもあるからこそネットリテラシー教育が必要なのだろうが、“跳ねっ返り”には、いくらやっても通じないどころか、逆に煽りかねないということか……埼玉栄高には《生徒ガチャ》なんて同情する声もあった。
元稿:日刊ゲンダイ DIGITA 主要ニュース ライフ 【暮らしニュース・話題・埼玉栄高・ネットリテラシー教育】 2023年03月14日 06:00:00 これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。