路地裏のバーのカウンターから見える「偽政者」たちに荒廃させられた空疎で虚飾の社会。漂流する日本。大丈夫かこの国は? 

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【大谷昭宏のフラッシュアップ・03.25】:発生40年…グリコ森永事件が問いかけること

2024-05-14 08:01:10 | 【社説・解説・論説・コラム・連載】

【大谷昭宏のフラッシュアップ・03.25】:発生40年…グリコ森永事件が問いかけること

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【大谷昭宏のフラッシュアップ・03.25】:発生40年…グリコ森永事件が問いかけること 

 3月18日は、グリコ森永事件、私が社会部記者として最後の非常招集を受けた事件の発生から40年だった。全国紙では産経1紙が大きく検証記事を掲載していた。

   キツネ目の男

 遺留品と同型のアマチュア無線機(八重洲無線FT-208)。簡単な改造で容易に警察無線を傍受できた。

 <キツネ目の男 消えぬ残像>

 似顔絵は確かに有力な手がかりだ。だが、公開と同時にそれに関する情報しか集まらなくなるというリスクもあって、この事件でも“キツネ目の男”の公開には議論が分かれた。今なら、より鮮明な防犯カメラ映像となるはずだが、公開の功罪は論じられているのか。

 <広域捜査徹底できず「警察の敗北」>

 府県警間の連絡のまずさから不審車両を取り逃がした滋賀県警の本部長が焼身自殺するという痛恨の事態を招いた。だが、いまも海外に指示役を置く連続凶悪強盗事件を東京、千葉、広島で起こさせてしまった。

 広域捜査を阻む壁はまだ取り除かれていない。

 <一網打尽優先 不審者職質せず>

 この事件で電車内から“キツネ目の男”を追尾した刑事に出した幹部の指示は「接触せずに仲間と合流させて全員逮捕せよ」。結果、男は雑踏に紛れてしまった。特殊詐欺の受け子を逮捕して指示役を自供させるのか、泳がせてグループを割るのか。いまも議論が分かれる。

 <警察組織のメンツ 劇場型の教訓>

 「かい人21面相」の名前で、捜査幹部をからかった脅迫文を送りつけてくる劇場型犯罪。日増しに過熱する報道にいら立った警察組織とメディアの間には、かつてないほどの亀裂が走ってしまった。果たしてそれは修復されたのか-。

さまざまなことを問いかける、あれから40年である。

 ◆大谷昭宏(おおたに・あきひろ)

 ジャーナリスト。TBS系「ひるおび!」東海テレビ「NEWS ONE」などに出演中。

大谷昭宏のフラッシュアップ

 ■大谷昭宏のフラッシュアップ

 元読売新聞記者で、87年に退社後、ジャーナリストとして活動する大谷昭宏氏は、鋭くも柔らかみ、温かみのある切り口、目線で取材を重ねている。日刊スポーツ紙面には、00年10月6日から「NIKKAN熱血サイト」メンバーとして初登場。02年11月6日~03年9月24日まで「大谷昭宏ニッポン社会学」としてコラムを執筆。現在、連載中の本コラムは03年10月7日にスタート。悲惨な事件から、体制への憤りも率直につづり、読者の心をとらえ続けている。

 元稿:日刊スポーツ社 主要ニュース 社会 【話題・連載・「大谷昭宏のフラッシュアップ」】  2024年03月25日  08:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。


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