路地裏のバーのカウンターから見える「偽政者」たちに荒廃させられた空疎で虚飾の社会。漂流する日本。大丈夫かこの国は? 

 路地裏のバーのカウンターから見える「偽政者」たちに荒廃させられた空疎で虚飾の社会。漂流する日本。大丈夫かこの国は? 

【筆洗】:30年ほど前、国会取材を担当して間もないころに「ハリラクダ…

2024-01-22 07:54:40 | 【社説・解説・論説・コラム・連載】

【筆洗】:30年ほど前、国会取材を担当して間もないころに「ハリラクダ…

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【筆洗】:30年ほど前、国会取材を担当して間もないころに「ハリラクダ…

 30年ほど前、国会取材を担当して間もないころに「ハリラクダ」なる言葉を初めて聞いて、まごついたことがある。自民党の国対幹部が語るには「その日程で、○○法案を通過させるのはハリラクダだ」

 ▼無論、「針の穴にラクダを通すようなもの」の略で、不可能なことのたとえである。キリスト教の聖書にある言葉からきているのだが、切った張ったの政治の世界で聖書の言葉が使われるのがどうも不思議な気がした

 ▼探査機を月面の狙った場所にわずか100メートルの誤差で着陸させる-。宇宙開発とは縁のない時代の人なら、その試みを「ハリラクダ」と笑ったにちがいない。宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発した月面探査機「SLIM」の挑戦である。未明に朗報を待った

 ▼結果に「うーん」となる。探査機は月面に着陸したというから成功は成功なのだろう。旧ソ連、米国などに続き、5カ国目の快挙だが、バンザイの声も控えめとなる。太陽電池が作動しておらず、目標としていた高精度着陸ができたかどうかがまだ、分からない

 ▼見事な着地で、日本の技術を宇宙開発競争の過熱する国際社会に見せたかったが、やむを得まい。着地の際にバランスでも崩したか

 ▼JAXAによると「60点」の出来とか。満点とはいかぬともこの道を追えば、針の穴にラクダは通り、探査機はピンポイントの着地を決めるのだろう。

 元稿:東京新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【筆洗】  2024年01月21日  07:13:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。


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