「よくやった、良い忠実なしもべだ。」と言われたとき、何をほめられているのかよくわからなかった。とにかく、「これで良かったんだ・・」と思っただけ。
というのも、何を完成したわけでもなく、何を成し遂げたわけでもないので・・。
タラントがタレントの語源であると以前教わったことがある。タレントとは才能や技量のことを言っているらしいので、そう考えるとタラントのたとえが少し見えてきた。
信仰者には、主からそれぞれの力に応じたタラントを預かっているという・・、私たちをよくご存じの主が決めてくださったのだから安心だ。
意識はしていなかったけれど、私は預かりもののタラントを用いていたのだ。そうしてタラントは確かに増えていた。今、それを自分で数えることができたから・・。
それはもう十数年も前だけれど、イエスさまを伝えなければならなくなった時、その方にどの様に伝えれば良いのかわからず、なんとか聞いた言葉を思い出しつつ伝えようとした。
また、既成のマニュアル本を用いたこともある。それは自分でも納得できる内容ではなかったけれど、自分の言葉で伝える勇気が無かったのだ。
その時、私のようなものが自分の言葉を語って良いのだろうか・・という恐れによって、預かっているタラントを土に埋めていたのだと思う。
しかし、主に追い込まれて、みことばに賭けて生きるという経験の中で、少しずつ自身に語ってくださることばに確信を得させてくださった。
聖霊の導きによって、みことばがみことばの保証であることを発見させてくださり、そこに確信を見いだすことが出来るようになった。
主は、断続的に伝えるチャンスを備えてくださり、少しずつ自分の言葉で話す勇気をいただいて、私の言葉で、私の方法で、私に開かれたようにイエスさまを語ることを恐れなくなっていた。
主は、たまものを与えて放っておかれることはない。孤児にされない方は、見守ってくださるお方である。間違いを放ってはおかれない。
私を導くための鞭も杖もお持ちであるから、生活のすべてを用いて、誤りがあれば矯正してくださることを知っている。
だから、これからも主のくださった自由の中でタラントをフル活用させて頂こう。でも、常にこれは主からの借り物であることを覚えつつ・・。
「主人の喜びをともに喜んでくれ。」
主のお喜びとは何なのだろうと考えた。私たちが主のことをはっきりと話せると言うことは、主をそれだけ知っているという事によるのだ。
主の喜びとは私たちが主を知ることなんだ!
愛するものの喜びは、互いに相手を知ることであり、相手に知ってもらうことにある。私たちは主に知られることを喜び、主も私たちがご自身を知ることを喜ばれるのだ。
「こうしてキリストが、あなたがたの信仰によって、あなたがたの心のうちに住んでいてくださいますように。また、愛に根ざし、愛に基礎を置いているあなたがたが、
すべての聖徒とともに、その広さ、長さ、高さ、深さがどれほどであるかを理解する力を持つようになり、
人知をはるかに越えたキリストの愛を知ることができますように。こうして、神ご自身の満ち満ちたさまにまで、あなたがたが満たされますように。」(エペソ3:17~19)
与えられるばかりで自ら求めることのない愛なんて、そんなになまける愛なんて、そんなのは実際冷め切っているのである。タラントを埋めることへの主の怒りは、愛するものの叫びなのだ。
能力、技量を貸し与え私たちが人生を賭けて、主ご自身を知ることを、探し求めることを期待しておられる。それこそは、私たちの主への愛の現れなのだから。
タラントは一人ひとり違うだろうけれど、主の求めはみな同じ。
商売という言葉に戸惑うけれど、タラントを用いて主を知ることは、私たちにとって永遠のいのちに繋がる大儲けであり、主には十字架による収穫であって、それは大喜びの大儲けなのだ。
知ることを遠慮して、恐れて埋める誘惑は根強い。出る釘は打たれるみたいな・・主を知らせまいとする力も強い。
しかし、知りたいと願う者への主の備えは、誰にでも十分に与えられている。実際1タラントが6000日分の日当に相当するという莫大な金額なのだから・・誰ひとり主を知る力に欠ける者はいない。主は真実なお方である。
御子の十字架の愛を受けて救われた者が、「みことばを分かり易く料理をして食べさせてくれ・・」など言えようか。
御父は私たちを御子の血に洗い、一人ひとりに親しく導こうと御霊をくださっているのに・・。
「あなたがたのばあいは、キリストから受けた注ぎの油があなたがたのうちにとどまっています。それで、だれからも教えを受ける必要がありません。彼の油がすべてのことについてあなたがたを教えるように、・・その教えは真理であって偽りではありません。・・また、その油があなたがたに教えたとおりに、あなたがたはキリストのうちにとどまるのです。」(Ⅰヨハネ2:27)
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