石ころ

みおしえを手元に置き読み続ける(申命記17章)

  

 

あなたの神、主があなたに与えようとしておられる地に入って行って、それを占領し、そこに住むようになったとき、あなたが「周りのすべての国々と同じように私も自分の上に王を立てたい」と言うなら、(14)

 

約束の地にイスラエルの民を導いた王は神であった。どの国も持っていない完全な王であった。しかし、やがて周りの国々と同じ王を求める民であることを神はご存じであった。

 

キリスト者も目には見えない主だけをつつましく礼拝する、ちょっと不自由な場所には飽き足らず、立派な礼拝の場所を求めることがある。
しかしそれを手にしたときに、自由を得たのではなく、以前の純粋さを見失っていることに気づくことがある。それが悲劇なのは後戻りは出来ないことにある。

 

民が約束の地に入って行くために、神は守るべき約束を与えるのは、彼らが平和に長生きするためである。神だけが永遠までをご存じであり、彼らの弱さもご存じだからである。

 

イスラエルの民は神の選びの民であり、モーセは常に主と共に在ることを願った。しかし、民は神が共にいて下さらないと何も出来ないことに気づいていない。彼らに近しくいて下さる神は王の王であり、それに勝る王などあるわけも無いのだが・・。

 

神が願いを叶えてくださることは多いが、そのすべてがみこころであるわけではない。神から発したことには先立つみことばがある。時に急かされて、多数の声に煽られて、状況に目を奪われて、みことばを置き去りにしてはならない。無傷で後戻りは出来ないからである。

 

必ず、あなたの神、主が選ばれる者をあなたの上に王として立てなければならない。あなたの同胞の中から、あなたの上に王を立てなければならない。同胞でない異国人をあなたの上に立てることはできない。(15)

 

神は彼らの願う王を立てることを許される。ただ、その王はモーセのような王であらねばならない。いつも主と共に居て交わりを保ち、自分自身を差し出して民を守り、哀願して聴き続ける王である。

 

ただし王は、決して自分のために馬を増やしてはならない。馬を増やすために民をエジプトに戻らせてはならない。主は「二度とこの道を戻ってはならない」とあなたがたに言われた。(16)

 

権力のために馬を手に入れようと馬を持つエジプトに行くことは、脱出させてくださった主の御わざを否定する行為である。
主が完全に民を守って脱出させてくださった地に戻り、人が何をやり直そうとするのであろう。馬は平和の乗り物ではなく戦いの武器であり、神に拠らない剣を取る者は剣で滅ぶのである。

 

何処まで行っても、神の選びの民イスラエルを守るのは神でしかなく、王は自分の力や備えによって国を守るのではなく、主に従順して守るのである。

 

また王は、自分のために多くの妻を持って、心がそれることがあってはならない。自分のために銀や金を過剰に持ってはならない。(17)

これらは、王となった者の前に広がっている罠であろう。神に仕えることを忘れるなら、その空洞にある欲望が滅びをもたらせるのである。

 

その王国の王座に就いたら、レビ人の祭司たちの前にある書から自分のために、このみおしえを巻物に書き写し、
自分の手もとに置き、一生の間これを読まなければならない。それは、王が自分の神、主を恐れ、このみおしえのすべてのことばと、これらの掟を守り行うことを学ぶためである。(18~19)

 

王には命を守るための箍(たが)が必要である。神を恐れて仕える者であることを、何時も覚えているためである。
御救いに与ったキリスト者にも、生涯手元に置いて読み続けるみことばが備えられてある。それは自分のためにあり、みこころから迷い出て世で迷子にならないためである。

 

パウロのようにままならない箍がはめられている。それは、大きな神の祝福の中で主を恐れることを忘れないためであり、忍耐の中で委ねることを学び、その弱さの中で祈る時に神との交わりが深められるためでもある。

 

人がもし、青天井の自由を手にしたら、そこで味わうのは空しさである。
神の戒めは絶えず主の眼差しを意識させる。ある時は憂いの眼差しであり、ある時は力を与える眼差しであり、ある時は慰めに満ちた眼差しである。

 

それは、王の心が自分の同胞の上に高ぶることのないようにするため、また命令から右にも左にも外れることがなく、彼とその子孫がイスラエルのうちで、長くその王国を治めることができるようにするためである。(20)


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