クマガイ草の行列が、ふかふかの苔の上にやって来た。 年々に少しずつ歩いて とうとう此処までやって来た。 彼らは抜け目なくて 居心地の良い場所を見つけ出し 今年はみんなで集まって お祭りさわぎをやっている 私の大切な苔たちを 大きな葉っぱで覆ってしまい 大きな花で覆ってどんちゃん騒ぎをやっている 苔の端に手を置いて「もうしばらく我慢してね」と どちらも大切だから「仲良くしてね」とささやいた 手のひらを受け止めて 苔はふんわりと沈んだ 五月雨の中で気持ちよく沈んだ