何かと忙しい日々が直前まで続いて疲れており、風邪気味で体力的にも心配だったし、次の日には地域の溝掃除の奉仕があることも気がかりだったけれど、不思議とよく眠り元気に朝を迎えることが出来た。土曜日だったからその日の昼食と夕食を作り、日曜日の献立も考えて準備をして、それでもスムーズに出かけることが出来た。
旅行や、ご馳走にはあまり興味はないのだけれど、数日前からわくわくと楽しみにしていた。最近の、忍耐を必要とする様々な用事も、この人参を前にぶら下げられていたから、心にちょっと張りをもって望むことが出来て感謝だった。
本当に、こんなに出かけるのが困難なのに行こうと思うのはコンサートだけ。特急電車に妹と並んで座ってのおしゃべり三昧も楽しいけれど・・。
私はパイプオルガンは初めて。そんな中で「オルガンの側で聞きたいなぁ・・引いている手が見えるところで・・」なんて妹に話していたけれど、まさかそれに近いことが実現するなんてその時は思わなかった。
姪が駅で待っていてくれて、彼女が予約してくれたお店で一緒に食事をする。ヘルシーな蒸し料理。これは興味があったので参考になると嬉しかった。今度、自分でもやってみようと・・。
ホールの前で姪とは無情に別れて一目散にホールに・・席の案内を聞いて「えっ」と言う感じ。一番前の端。その時は「良いのか悪いのか・・」と、とまどったけれど、いよいよ、ホールが暗くなり演奏が始まったとき、私の希望がすべて叶えられていたことに気づいた。スポットライトが照らオルガニスト土橋薫さんの手元が間近に見える、指先まで見える驚き!
妹が「頭を後ろにもたせると楽だよ」とささやいてくれたので、まるで我が家に居るようにくつろいで聴くことが出来た。誰にも気を使うことのない空間で、ゆっくりと圧倒するパイプオルガンの迫力に浸ることが出来た。
オルガニストの両手が止まっているのに、低音のメロディーが流れて「?」と、妹を見ると「足で引いているよ」とささやいてくれた。そんな気楽さの中、思いっきりのびのびと楽しむ。
マイクも付けないで歌う片桐仁美さんのアルトは、全身が迫力に満ちたすばらしい楽器だと感動しつつ、原語で聖書の歌をうわれたとき、その静かな調べから詩編23編を歌われていると感じた「主は私の羊飼い・私は乏しいことがありません・・主は私を緑の牧場に伏させ・・憩いの水のほとりにともなわれます・・」みことばが溢れてきて、みことばとともに歌は終わった。
ヘンデルの劇場のオルガン
バッハのオルガンと祈りの調べ
ということで組み合わせも多彩で楽しく、最後の「パッサカリとフーガ」は圧倒的で、身を起こしてのめり込むように聞いてしまった。
帰りの電車の中で「何だかとても疲れたね。」を連発したのは、二人ともやはりもう年なんだろう。どんなに楽しくても疲れる。心地よい疲れだけれど・・、沢山もらったパンフレットを見ると、「ああ、これも聞きたい。すごい!イ・ムジチの四季!聞きたいなぁ・・」「そんなん明後日やでぇ、行けるわけない。第一チケットなんかもう無いよ」と、火を付けた人にぴしゃりと押さえられた。
知らなければそれまでだったけれど、知ってしまったら際限なく欲望は膨らむものだと改めて思った。
妹を通して、神様が準備してくださった至福の時を堪能したのに、もっともっとと言うものが私の中にもいる。うずらをむさぼり喰うものがいる。せっかくの主の備えを台無しにしたくない。
ああ、主よ。感謝します。あなたの恵みは本当に私に充分です。あなたがいてくださいますから!あなただけが本当に私の必要のすべてを満たして居てくださいます!
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