石ころ

故無き鞭には主の備えがある(申命記25章)

 

人と人との間で争いがあり、その人たちが裁判に出頭して、正しいほうを正しいとし、悪いほうを悪いとする判定がなされたとき、
もしその悪い者がむち打ちにすべき者なら、さばき人は彼を伏させ、自分の前で、その邪悪さに応じた数だけ打たなければならない。.(1~2)

 

此処で許されているむちは、「人と人の間の争い」に対してである。人に対して罪を犯せば人から罰せられ、罪に相当する罪の代価を支払うことによって、共に生ることが許される。

 

しかし、キリストは誰とも争わず何の罪もなかったのに、人を宥めるためにむち打たれ、その人の罪をも負って神を宥めるだめの捧げものとして十字架にかかられた。


使徒たちも、神に成り代わって裁く者に左の頬をも差し出すようにしてむちを受けた。そうして、彼らは悪い者に手向かわず聖書に主の栄光を記したのである。

 

神に成り代わって裁く者は、正当な弁護者を備えずに打つ。人が裁くことを許されているのは人と人の間のことであり、神と人の間のことは神ご自身が裁かれることなので、それらの類はすべて神の御前に罪である。

 

四十までは彼をむち打ってよいが、それ以上はいけない。それ以上多くむち打たれれば、あなたの同胞はあなたの目の前で卑しめられることになる。(3)

 

人と人の裁きに対しても神は限度を設けられた。神に成り代わって人を裁く時、元々神から発したことではないので、わきまえも無く何処までも残酷である。そのようなことをして自分自身に滅びを招くのは、神に成り代わる者に働いているのは神ではなく、サタンだからであるから。

 

 脱穀をしている牛に口籠をはめてはならない。(4)

 

働く力は食べた物にある。脱穀する牛はその麦を食べた力で働く。主に従って働くにもキリストの肉を食べるようにみことばを消化し、十字架の血潮を飲むようにして洗われ続けなければ、責めるものによって疲弊して動けなくなるのだ。

 

 信仰の初め誰からか忘れたけれど、聞いた言葉によって不自由な期間があった。「聖書は自分勝手に読んではならない。」そのような言葉に恐れていたのである。

解説を通して読むことが三年ほど続いたとき、ある姉妹が「あなたには、もうそれは要らないでしょう」と言われて自由になった。心の赴くままに聖書を読む勇気が与えられ、縛られていたマニュアルから解放された。

 

後に、決して自分勝手に読んでいるのではなく、聖霊の導きに拠って読んでいるのだと悟った。寄り添ってくださる聖霊が個人指導してくださるのである。
自由はときには一章、いや、貪るように最後まで読むこともあれば、一節を思い巡らせて留まっていることもある。

 

読み間違いも多々あり、理解は常に不完全なので、聖霊は年月をかけて同じ個所から常に新しいことを教えてくださる。読んだみことばを体験させ、何年も何十年もかけて主の御愛を解き明かしてくださる。

 

主人が穏やかに召されるまでの日々に経験したことであるが、御国に召されるまで主を知り続けるように、日々ゆっくりと導いてくださるのだ。その恵みは世の何にも代えることは出来ない喜びである。それは主を知る度に御国の味わいを知るからである。

 

主を知ることに近道はなく、解説を聞いたり、読んで感動したりして理解を深めることはあっても、それらが信仰の血となり肉となるまでには、聞いた言葉を生きる経緯が必要なのである。
それは何処までも個人授業であって比べる物差しは無い。だから様々な信仰を見る時もなを望みを失わずに居られるのだ。

 

主との濃密な年月によって積み重ねられたみことばの経験は、どんな時も主からたまわる確信と平安となり、すべての弱さに対する主の備えである。主はご真実ゆえに必要を満たして成すべきことを命じられる。

 

迫害の前には打たれる額を火打石のように堅く鍛えられる。一度打たれた頬の痛みを癒やして主を経験させ、反対の頬を差し出す勇気を備えてくださる。
それらはマゾヒストではなく、神を知る健全な魂の感覚を研ぎ澄ませて、主にある喜びやプライドを守るものである。

 

わたしはあなたがたに言います。悪い者に手向かってはいけません。あなたの右の頬を打つ者には左の頬も向けなさい。(マタイ5:39)


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