AORな日々をあなたに

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幻の女~香納諒一

2008-10-12 22:03:17 | 

 主人公は、過去の失敗を引きずるアル中気味の弁護士。その弁護士が5年前に愛を交わしながらも突然姿を消した女と偶然再会します。その夜留守電に「相談したいことがあります」という伝言が残されますが、翌日彼女は殺されて発見されてしまします。
 「5年前なんで彼女は自分の前から消えたのか・・・」。永く消えなかった疑問と、愛の残滓に突き動かされた彼は、一人で彼女の生まれ故郷を手始めに彼女の生い立ちを調べはじめますが、そこには彼が知らない人間の少女時代が・・・・!

 愛した女は一体誰だったのか?彼の執拗な調査が続き、やがて20年前のある町の産業誘致を巡る巨大な陰謀・・・裏社会と政官界が絡み合った醜悪な構図の中に足を踏み入れてしまうのです・・・・

 現代社会を舞台にしたハードボイルドというと、小役人的なせせこましい話になるか、現実離れしたキザったらし夢物語になるか、と思っていましたが、コレは違いました!

 なにより、主人公のメランコリックは拘りが共感できます。「なんで(彼女は)離れていったのだろう?」という謎こそ男にとって永遠に解き明かせない謎であり、全ての女は「幻」なのかもしれませんね~

 全ての謎が解けたあと、彼女が生前彼に残した手紙が現れます。コレは涙ナシには読めませんよ。読んでない方は是非ご一読をオススメします

 



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