これは したり ~笹木 砂希~

ユニークであることが、ワタシのステイタス

義理チョコと友チョコの間

2010年02月14日 20時41分09秒 | エッセイ
 先週、バレンタインデーのチョコレートを買いに行った。
 池袋の西武百貨店では、7階にチョコレートの特設会場がある。きっといろいろな商品が揃っているだろうと足を運んだら、予想以上の人でごった返していた。
 祝日の午後だったからかもしれないが、見えるのはチョコレートではなく、人の後ろ姿ばかりだ。まるで、クリスマスのケーキ売り場のよう……。とてもショーケースまでたどり着けない。ショーケースの後ろでは、店員さんが疲れ切った顔で、無理やり引きつった笑顔を浮かべている。怖い顔でイライラした様子の女性客が目立ち、人垣に斬り込む勇気が出なかった。

 ダメだ、地下のお菓子売り場に行こう。

 私はすごすごと引き返し、地下1階に下りた。
 その日、買おうと思っていたのは同僚へのチョコレートだ。これは、義理チョコになるのだろうか? 女性にも配るから、友チョコなのか。いずれにせよ、気持ち程度のお手軽なチョコレートが欲しかった。
 お目当ては「ベルン」のミルフィーユである。これはサクサクしていて、チョコレートとクリームのあんばいが抜群だ。誰にあげても「美味しかった」と喜ばれるところがいい。3個入りがあるので、それにしようと考えた。
 しかし、地下も7階と大して変わらない混雑ぶりである。「ホントに不況か!?」というくらい人が集まっていて、買い物客をかき分けながら、私はベルンを目指した。やっとたどり着いたと思ったら……長~い列ができている。ざっと数えても30人はいそうだ。
 ここでめげてしまうのが、私の根性なしのところである。

 明日にしよう……。

 その日は結局、手ぶらで帰宅した。情けない……。
 翌日は通院のため、朝イチでデパートに行く時間があった。10時の開店とほぼ同時に入り口まで急ぐ。てっきり一番かと思いきや、ベルンの前にはすでに2人並んでいた。みんな、考えることは同じなのだ。
 5分後、ようやく私の順番が来た。
「3個入りのミルフィーユを12箱ください」
「かしこまりました。バレンタイン用でよろしいですか?」
「はい」
 店員さんは後ろを振り返り、ダンボールの中にわんさと詰め込まれているミルフィーユに手を伸ばした。おびただしい数の商品が包装され、出番を待っているようだった。

 買うほうも大変だけど、売るほうはもっと大変なんだな……。

 こうして、ようやく私は念願のミルフィーユにたどり着いた。



 義理チョコでも友チョコでもなく、今年の家チョコはこれにした。
 ヴィタメール2連発である。





 こちらも並んで買ったのだが、私はダイエット中である。
 横取りするのは諦めた。
 ホワイトデーまでには、目標体重を達成せねば。




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 「いとをかし~笹木砂希~」(エッセイ)
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コメント (18)
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