台湾偏愛日記~台湾の団地に行きたい~

台湾の団地マニア・tamazoの台湾見聞記。眷村と日式建築と市場と台湾の店の整然としたごっちゃり感が大好きです。

台北の南機場夜市は実は団地だった!

2020-11-07 10:23:35 | 集合住宅(中層・低層)

南機場夜市は、台北の萬華区にある有名な夜市。場所が少々行きづらいこともあってか、日本人観光客は余り行かないようですが、ガイドブックや各サイト(台北ナビ)などでは地元民の多い美食夜市として紹介されています。

じつはここは、全体が団地です。

「南機場」とは日本統治時代にここにあった軍用飛行場の名称で、北に現在もある「松山機場」と対になっていました。
1964年に建てられた南機場公寓(一期)は5階建てが11棟立ち並び1264世帯が入居する台湾最大級の集合住宅でした。
当時の最新工法で建設されたこの高級アパートは、水洗トイレを完備。美しい螺旋状の階段は緊急時の脱出・通風・採光・住戸へのアクセスし易さなどを考えて設計されています。この階段の美しさは健在です。

築60年を経過し老朽化も目立つようになっている反面、ノスタルジックな佇まいが人気を呼び、観光客の撮影スポットとして人気を博しており、ドラマや映画のロケ地としてもしばしば使用されています。

南機場公寓は一期・二期・三期の3ブロックあり、一期の一階が「南機場夜市」。

二期の建物は上から見るとロの字で中庭がある六階建て。一階部分は以前市場があり、もう営業していない店の看板だけが残っていたりと不思議な雰囲気。ここは11月28日29日に開催する「打開台北」で、「一碼(南機場再生聚落)」として公開されます。行きたかったな~。

さりげない入り口なので、通りかかっただけではこの奥に大空間が広がっているとはわからないと思います。建物は南機場公寓二期ですが、町内会的な名前は「忠恕社區」。
忠恕(ちゅうじょ)=自分の良心に忠実であることと、他人に対する思いやりが深いこと。

三期は二期の半分ほどの大きさですが透かしブロックの階段室や緑にあふれる廊下など見どころが多いです。

ランチタイムに行っても何軒かの店は開いていましたので、まずは昼間に行って建物探索をするのがお勧めです。

◆【南機場公寓】台北市中正区中華路