総合診療医からの健康アドバイス

健康や医療に関する情報をわかりやすくお届け致します
ステキな沖縄の風景も少しお届けします

延期処方のすすめ

2024-05-16 10:36:07 | 医療情報

 皆様、こんにちは。総合診療医からの健康アドバイスの時間です。

 今日も沖縄は晴れ。予想最高気温は25度です。日差しが強いですが、北寄りの風が心地よいです。今朝も寒さで目が覚めました。今週の土曜日からは曇り空になるようなので、今日明日の晴れは貴重ですね。52年前の昨日は、沖縄の復帰の日でした。当時小学校低学年だった私ですが、いきなりドルは今日から使えないですと言われ、困惑したことを思い出しました。今となっては笑い話です。では、本題へ。

 

 最近スペインで、風邪疑いの成人患者での延期処方の安全性を検証する研究が発表された。

 

 その結果によると、風邪疑いに延期処方を行った群と全員に最初から抗菌薬を処方した群の間に、重症化や欠勤、欠席、患者満足度の項目全てで、有意な差はなかった。

 

 つまり、延期処方の安全性が確認されたのだ。

 

 この研究では全員に最初から抗菌薬を処方した群では、ほとんどの患者が抗菌薬を内服していたが、延期処方群では、最終的に内服した人々は少数派であった。

 

 延期処方は安全であり、抗菌薬処方を減らす効果があるので、薬剤耐性菌の出現予防に有効であると思う。

 

 もともと日本の医療システムはアクセス世界一であり、かかりつけ医への受診は比較的簡単にできる。

 

 風邪疑いなのでまずは様子をみてみましょう、と言ってくれる医師は、線の医療を実践しており、信頼性の高い医師であると考えられる。

 

 そのアドバイスに従って、もしも症状が増強していく、又は悪化していく、などがあれば、すみやかに再受診して、抗菌薬が必要な病気の可能性が高いかどうか判断をしてもらってから処方を受けるとよい。

 

 多くの風邪疑い患者さんが線の医療を受けるようになれば、抗菌薬使用は全体でかなり減少していくものと思う。

 

 

 

 沖縄本島北部、金武ダム周辺の風景です。

 

これを実践するだけで、楽しく食事をして、健康的に若々しく、やせることができます。高血圧や糖尿病も予防するので、コロナウイルスにもかかりにくくなると思います。「病気にならない食事の極意」よろしくお願いします。

 

徳田安春・公式ツイッター

https://mobile.twitter.com/yasuharutokuda

健康や医学についてのファクトと徳田安春の個人的意見をお伝えします。

 

ナースの皆様、お待たせしました。「ナースのための、こんなときフィジカルアセスメント“バイタルサイン編”」が発売中。面白いのにタメになる、とっておきのテキスト、できました。皆様のレベルアップにお役立て下さい。

 

待望の新刊が発売中!「病気と身体所見の診断学:検査なしでここまでわかる」こちらもお試し下さい。必ずやためになることでしょう。

 

科学的根拠に基づく最新医学情報とクローバル・スケールでの先端医学のホットな情報を提供し、わかりやすく解説します。メルマガ「ドクター徳田安春の最新健康医学」。☆まぐまぐ大賞2021のジャンル別賞の健康部門3位を受賞しました。

 

迅速・的確なトリアージができる!ナースのための臨床推論」【単行本】【2016】徳田安春、こちらナースの皆様はもちろん、これからナースを目指す方、看護の情報を知りたい方にもどうぞ。


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 初診時に迷うときには経過観察 | トップ | 伝染性単核症に注意すべき年... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

医療情報」カテゴリの最新記事