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音楽大好き男の徒然なる日記

「銀の匙」試練の8巻を読んで…「もう一度旅路へ」(2011) by OLD

2013-07-28 | 音楽
今回の企画を、アニメ「銀の匙」制作スタッフ(エゾノー祭実行委員会)の方々に捧げます。

「気持ちいいかも、こんな青春」
世間一般では3K呼ばわりされていた農業の躍動感と楽しさを広げたい、という思いがこの作品には満ちている。
現在放送中のオープニング(miwa「kiss you」)&エンディング・テーマ(スキマスイッチ「Hello Especially」)についてもそのカラーはうまく反映されていた。
(個人的には軽すぎてふさわしいとは思っていないが)

問題は駒場家の離農など、農業従事者やその家族の重い現実が反映されるであろう“第8巻”のアニメ化では、オープニング&エンディングにも現実に真摯に向き合うための説得力ある歌が必要になってくる。

そこで私が推薦したいアーチストがいます。
「現在ソニー系列レーベル所属のアーチスト内」という、偏狭な大人の事情を捨てて考えていただきたい。

2000年に結成され、現在も札幌で活躍中の「OLD」というロックバンドだ。
彼らは一度2004年にソニーレコードからメジャーデビューし、その当時は私の敬愛する浜田省吾氏の事務所「ロード&スカイ」に所属していた。
しかし、発売当時悪評高い「コピーコントロールCD」のため堅実な音楽ファンは手に取る機会を失ったことも影響してか1stシングルから1stアルバムのセールス不振や、東京に拠点を持っての全国展開などで意見が折り合わなかったのだろうか、
2006年秋に自主レーベル(OLD Records)を立ち上げて、「ソニーレコード」「ロード&スカイ」からも離れてしまった。
そこに至るまでの苦悩がシングル「あめにもまけて」やミニアルバム『プラチナ』収録曲に少なからず反映されている。
浜省も1975年のデビュー曲「二人の夏」は鳴かず飛ばずだったが、1979年の「風を感じて」のヒットまでしっかり当時のCBSソニーは見守ってきただけに、つくづく「人を育てない時代」になってしまったんだなあと痛感する。

そんな彼等の歌でお勧めするのが、「もう一度旅路へ」だ。
(大震災後の2011年7月リリースのマキシシングル『もしも明日しんでしまうなら』に収録、ミュージックビデオがあります)
彼らも挫折を経て強くなった。
売れなくてもそれでもミュージシャンとして前を見つめる強い意志を感じさせる楽曲であり、その歌からは(家を継いで欲しい親の希望に背いて大学進学と馬に関わる仕事を目指す)御影アキ、
TPPなど厳しい時代でも農業に就こうとするエゾノー学生たち、
ひいてはこのアニメを観ている視聴者たちに「夢と向き合う覚悟、生活と向き合う覚悟を問い、彼らの背中を押してくれる」歌だと私は思っている。

   「もう一度旅路へ」


                             作詞・作曲:品川洋
自信がないなんて 回りくどい言い訳すんなよ
自分を信じる重さが しんどくて逃げだしたいだけ

どっちを選ぶかなんだ
好きなものを追う苦しさか 追わない苦しさか

もう一度旅路へ踏み出そう
その先の夢が大切だから
目指す場所は遥か遠くても
嘘のない今を 確かに握りしめて

いつか見てたように もう空は青くない
でも暮れかけてもまだ陽があるなら 光を見失うべきじゃない

忘れ去ってしまう前に
生まれた意味を今一度自分に問いかけたい

もう一度旅路へ踏み出そう
どうしても夢をなくせないから
全てはいずれ土に還る
失敗もそうであるなら もう恐れるものはない

転んだ数が増えた分だけ
起き上がる強さ 身につけたはず
痛みの少なさが幸せじゃなく
好きなものに触れられる多さが幸せなんだ

もう一度旅路へ踏み出そう
どうしても夢が大切だから
目指す場所は遥か遠くても
嘘のない今を 確かに握りしめて

もう一度旅路へ


これを機会に彼らがメジャー復帰してくれたなら、自分は嬉しいです。

ご覧いただき、ありがとうございました。
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