北海道新聞 2018年4月26日付記事
「JR赤字体質深刻 道新幹線17年度103億円 『維持困難』沿線自治体、地方にしわ寄せ警戒」
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/184214?rct=n_jrhokkaido
財政制度等審議会(財務相の諮問機関)の分科会で、
北海道新幹線(新青森~新函館北斗)の2017年度の営業赤字見通しが103億円に上ることが分かり、
地方路線だけでなく、新幹線でもJR北海道の赤字体質の深刻さが鮮明になった。
JRは2030年度末の札幌延伸で「収支均衡に近づける」としているが、
「単独では維持困難」で路線見直しを迫られている沿線からは
「新幹線赤字のしわ寄せがくるのでは」と警戒する声も上がる。
公表された赤字見通しは2017年度103億円、2018年度102億円と、
料金申請時にJRが示した試算の倍以上に膨らんだ。
内訳は公表されていないが、実質開業2年目となった2017年度は、開業効果が弱まり運輸収入が大幅に減る一方、
貨物列車と共用走行する青函トンネル内設備の保守や修繕、新幹線車両の検査や除雪などの費用がかさんだとみられる。
だが、JR側は赤字傾向は続くものの「札幌延伸後を見据えれば、プラスマイナスゼロに近づく」(幹部)との見方だ。
現在時速140キロに抑えられた貨物との共用走行区間の段階的な高速化を実現し、
札幌延伸による並行在来線の分離で赤字路線を大幅に切り離せるためだ。
札幌延伸から30年間の平均で、年間35億円の収支改善効果があるとの国土交通省試算もある。
このため、今回の公表で逆に、新幹線の札幌駅ホーム完成予定の2029年度に乗り入れを前倒しさせるという要望が、
経済界を中心に高まりそうだ。
しかし、短期的には、2020年度末にも資金不足となる窮状は変わっていない。
JRの島田修社長は「単独では維持困難」という10路線13区間見直しに向け
「地域公共交通の再構築の方向性を決め、合意を年内にしなければならない」と地元協議を加速し、
年間158億円に上る同路線の赤字圧縮を図る考え。
一方で、夏までに固まる国の財政支援に期待を寄せる。
バス転換対象の沿線自治体担当者は
「新幹線の大幅赤字を背景に、圧力がより強まるのでは」と懸念。
地元負担を求められている道東の自治体担当者は
「新幹線の波及効果が乏しい上に、在来線維持の負担まで求められるのか」と警戒する。
JR日高線の鉄路廃止に反対している住民団体「安全問題研究会」の地脇聖孝代表は
「新幹線の赤字のせいで、地方路線廃止を進めれば札幌への一極集中を加速させる。
地方をこれ以上疲弊させないためにも、
国は、鉄道も道路と同じ公共財と考え、税金を投入して維持してほしい」
と訴える。
(栗田直樹、升田一憲)
■財務省 コスト管理徹底へ 札幌延伸事業費を点検
財務省は、北海道新幹線の事業見通しの甘さに加え、
整備新幹線の事業費が海外と比較して高い点も問題視している。
このため、2019年度以降の予算編成では、公共事業のコスト管理を徹底するほか、
事業採択の際は客観的な事業見通しの策定を要求する方針だ。
北海道新幹線の新函館北斗~札幌間の事業費が妥当かどうかも点検する。
財務省によると、
北海道新幹線の「新青森~新函館北斗」間は工期11年で1キロ当たりの事業費が約87億円、
新函館北斗~札幌間は工期19年で約79億円。
北陸新幹線の金沢~敦賀間に至っては11年約104億円だ。
これに対し、韓国高速鉄道(KTX)の京江線(原州~江陵)は5年半で約31億円で、
大幅に短い工期と低いコストになっている。
こうした高コスト体質を問題視した上で財務省は
「すべての公共事業で適切なコスト管理を徹底するべきだ」と指摘。
さらに、将来の人口推計など客観的なデータや空港、道路の整備状況などを
踏まえた事業見通しを作成することが必要としている。
2030年度末開業予定の新函館北斗~札幌間についても、コスト管理に厳しい目を向けている。
総事業費は1兆6700億円と見込まれているが、
財務省は
「改めて精査する必要があると思っており、コストについても削減をさらに検討する」
としている。
(文章執筆:合津和之)
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なんだ、この数字は!
こんな数字じゃ新幹線建設どころではないじゃないか!
なのに、新幹線だけは国策と経済界の力で優先させて、
JR北海道の問題の10路線13区間は「早急に結論を急げ」とは、
なんて虫が良い話だ!!
まさに新幹線一辺倒の“馬鹿の一つ覚え”!!
はっきり言いたい。
まず整備新幹線「新函館北斗~札幌」の建設と2030年完成を遅らせてでも、
問題路線を守るべきだ。
新幹線なんかなくても札幌へは充分行けるからだ。
むしろ、北海道新幹線が札幌まで全通した時、
名寄以北、旭川以東、釧路以東の鉄道がなくなるほうが
観光面・産業面・国土防衛面で「大損害」を被ることを知るべきだ。
そんな北海道のバリューは格段に落ち込み、
外国人観光客も札幌・ニセコしか行かなくなるだろう。
冗談じゃない。
2018年5月1日付訪問者数:147名様
お付き合いいただきありがとうございました。
「JR赤字体質深刻 道新幹線17年度103億円 『維持困難』沿線自治体、地方にしわ寄せ警戒」
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/184214?rct=n_jrhokkaido
財政制度等審議会(財務相の諮問機関)の分科会で、
北海道新幹線(新青森~新函館北斗)の2017年度の営業赤字見通しが103億円に上ることが分かり、
地方路線だけでなく、新幹線でもJR北海道の赤字体質の深刻さが鮮明になった。
JRは2030年度末の札幌延伸で「収支均衡に近づける」としているが、
「単独では維持困難」で路線見直しを迫られている沿線からは
「新幹線赤字のしわ寄せがくるのでは」と警戒する声も上がる。
公表された赤字見通しは2017年度103億円、2018年度102億円と、
料金申請時にJRが示した試算の倍以上に膨らんだ。
内訳は公表されていないが、実質開業2年目となった2017年度は、開業効果が弱まり運輸収入が大幅に減る一方、
貨物列車と共用走行する青函トンネル内設備の保守や修繕、新幹線車両の検査や除雪などの費用がかさんだとみられる。
だが、JR側は赤字傾向は続くものの「札幌延伸後を見据えれば、プラスマイナスゼロに近づく」(幹部)との見方だ。
現在時速140キロに抑えられた貨物との共用走行区間の段階的な高速化を実現し、
札幌延伸による並行在来線の分離で赤字路線を大幅に切り離せるためだ。
札幌延伸から30年間の平均で、年間35億円の収支改善効果があるとの国土交通省試算もある。
このため、今回の公表で逆に、新幹線の札幌駅ホーム完成予定の2029年度に乗り入れを前倒しさせるという要望が、
経済界を中心に高まりそうだ。
しかし、短期的には、2020年度末にも資金不足となる窮状は変わっていない。
JRの島田修社長は「単独では維持困難」という10路線13区間見直しに向け
「地域公共交通の再構築の方向性を決め、合意を年内にしなければならない」と地元協議を加速し、
年間158億円に上る同路線の赤字圧縮を図る考え。
一方で、夏までに固まる国の財政支援に期待を寄せる。
バス転換対象の沿線自治体担当者は
「新幹線の大幅赤字を背景に、圧力がより強まるのでは」と懸念。
地元負担を求められている道東の自治体担当者は
「新幹線の波及効果が乏しい上に、在来線維持の負担まで求められるのか」と警戒する。
JR日高線の鉄路廃止に反対している住民団体「安全問題研究会」の地脇聖孝代表は
「新幹線の赤字のせいで、地方路線廃止を進めれば札幌への一極集中を加速させる。
地方をこれ以上疲弊させないためにも、
国は、鉄道も道路と同じ公共財と考え、税金を投入して維持してほしい」
と訴える。
(栗田直樹、升田一憲)
■財務省 コスト管理徹底へ 札幌延伸事業費を点検
財務省は、北海道新幹線の事業見通しの甘さに加え、
整備新幹線の事業費が海外と比較して高い点も問題視している。
このため、2019年度以降の予算編成では、公共事業のコスト管理を徹底するほか、
事業採択の際は客観的な事業見通しの策定を要求する方針だ。
北海道新幹線の新函館北斗~札幌間の事業費が妥当かどうかも点検する。
財務省によると、
北海道新幹線の「新青森~新函館北斗」間は工期11年で1キロ当たりの事業費が約87億円、
新函館北斗~札幌間は工期19年で約79億円。
北陸新幹線の金沢~敦賀間に至っては11年約104億円だ。
これに対し、韓国高速鉄道(KTX)の京江線(原州~江陵)は5年半で約31億円で、
大幅に短い工期と低いコストになっている。
こうした高コスト体質を問題視した上で財務省は
「すべての公共事業で適切なコスト管理を徹底するべきだ」と指摘。
さらに、将来の人口推計など客観的なデータや空港、道路の整備状況などを
踏まえた事業見通しを作成することが必要としている。
2030年度末開業予定の新函館北斗~札幌間についても、コスト管理に厳しい目を向けている。
総事業費は1兆6700億円と見込まれているが、
財務省は
「改めて精査する必要があると思っており、コストについても削減をさらに検討する」
としている。
(文章執筆:合津和之)
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なんだ、この数字は!
こんな数字じゃ新幹線建設どころではないじゃないか!
なのに、新幹線だけは国策と経済界の力で優先させて、
JR北海道の問題の10路線13区間は「早急に結論を急げ」とは、
なんて虫が良い話だ!!
まさに新幹線一辺倒の“馬鹿の一つ覚え”!!
はっきり言いたい。
まず整備新幹線「新函館北斗~札幌」の建設と2030年完成を遅らせてでも、
問題路線を守るべきだ。
新幹線なんかなくても札幌へは充分行けるからだ。
むしろ、北海道新幹線が札幌まで全通した時、
名寄以北、旭川以東、釧路以東の鉄道がなくなるほうが
観光面・産業面・国土防衛面で「大損害」を被ることを知るべきだ。
そんな北海道のバリューは格段に落ち込み、
外国人観光客も札幌・ニセコしか行かなくなるだろう。
冗談じゃない。
2018年5月1日付訪問者数:147名様
お付き合いいただきありがとうございました。