北海道新聞 2019年11月13日付社説
「日高線廃止へ JRは誠意ある姿勢を」
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/364137?rct=c_editorial
高波被害で5年近く運休が続いているJR日高線鵡川~様似間116キロについて、
日高管内の7町が、JR北海道の提案する鉄路廃止を受け入れ、バス転換に向けた協議に入る方針を決めた。
全線復旧を求める浦河町が反対したため、最後は多数決でなんとか同意にこぎつけた形である。
結局、日高線は被災した鉄路の復旧に手つかずのまま、廃止に向かうことになる。
これでは地元にわだかまりが残るのも当然だ。
JRは今後の各町との個別協議に誠意ある姿勢で臨み、
地元が納得するバスの運行方針や地域支援策を示してもらいたい。
鵡川~様似間は2015年1月に不通となり、バスによる代行運転が続いている。
当時の試算で復旧費が30億円に及ぶことが判明し、財政難のJRは工事の着手を見送ってきた。
その後、JRは「当社単独では維持困難」とする10路線13区間の一つに鵡川~様似間を位置付け、
2017年2月、大幅な赤字を理由に鉄路廃止を7町に提案した。
「被災した鉄路をどう復旧するか」という話が、
いつの間にか「赤字路線を廃止する」話にすり替えられた感がある。
被災箇所は放置され、その後も台風被害などが重なって、復旧費は最終的に86億円にまで膨らんだ。
時間がたつほど鉄路再開の可能性は狭まり、
町長らは廃止に同意する以外の選択肢がないところまで追い込まれたとも言える。
鵡川~様似間は運休前の2014年度の輸送密度(1キロ当たりの1日平均輸送人員)が186人にとどまり、
100円の収入を得るのに1476円もの経費がかかる厳しい現実がある。
それでも、これまでのJRの対応は、
災害を口実にした「路線切り捨て」と地元から非難されても仕方ないのではないか。
JRは今後、7町と緊密に連携し、バス転換後の地域振興に協力していかなければならない。
中でも喫緊の課題は、崩落した護岸の修復である。
海岸法では、「海沿いの線路部分の護岸は鉄道会社が自力で整備する」ことを定めているが、
経営体力の乏しいJRは本格的な復旧に未着手のままだ。
近年、台風や大雨などが頻発しており、破損した護岸から土砂が流出し、
コンブ漁などに影響が及ぶことも懸念されている。
国土保全の責任をJRが負うこと自体に無理があり、国や道に早急に協力を求めるべきだ。
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予想はしていたが経費を出して相手が何も言えないのをいいことに時間稼ぎばかりして、
結果「廃止」に追い込まれた、と言っていいだろう。
社説で「JRは今後の各町との個別協議に誠意ある姿勢で臨み、
地元が納得するバスの運行方針や地域支援策を示してもらいたい。」とあるにもかかわらず、
翌14日には追い打ちをかける発表をした。
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北海道新聞 2019年11月14日付記事
「復旧なら年9.8億円赤字 根室線“東鹿越~新得” JRが試算」
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/364445?rct=n_hokkaido
JR北海道の小山俊幸副社長は11月13日、上川管内南富良野町の池部彰町長に、
同社が廃止・バス転換を提案している根室線富良野~新得間(40.2キロ)で、不通区間を復旧して運行再開した場合、
年間9億8千万円の赤字が見込まれるとの試算を伝えた。
小山副社長は役場に池部町長を訪ね非公開で会談。
2016年の豪雨で被災して不通となっている東鹿越(南富良野町)~新得間を復旧し、運行を再開する場合と、
富良野~新得間をバス転換した場合の試算などを説明した。
試算によると、復旧後の運行費はトンネルや橋などの維持費などを含め年間10億9千万円で、
年間9億8千万円の赤字となる。
小山副社長は、富良野~幾寅(南富良野町)間に「バス」、幾寅~新得間に「ワゴン車」を使う際の経費は、
年間1億1千万円になるとの試算も示した。
バスは、現在東鹿越~新得間で走っている「代替バス」より1往復多い7往復と想定した。
(以下略)
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………ぜんぜん誠意がないじゃないか、馬鹿者!(怒)
住民だけじゃない、鉄道を公共交通として有効活用と見ている人々は
廃止対象の手段のそろばん勘定なんか聞きたくないはずだ。
「復旧後に黒字にするためのダイヤや活用案」が聴きたいはずだ。
旭川~帯広間に「特別快速・狩勝」を新造車両「H-100系」で貨物輸送兼用で走らせることで
北海道拓殖バス「ノースライナー」よりもスピードアップさせて
新たな客層を作ることも可能じゃないか?
外国人観光客や鉄道ファン対象の遊覧列車のルートに入れることも可能じゃないのか?
「JR北海道H100形気動車」ウィキペディア解説は、
https://ja.wikipedia.org/wiki/JR%E5%8C%97%E6%B5%B7%E9%81%93H100%E5%BD%A2%E6%B0%97%E5%8B%95%E8%BB%8A
北海道知事は「プロジェクトチーム」を組むなど、
JR北海道問題に今まで個別の考えはなかったのか?
だからダメなんだ、机上の空論で東京や整備新幹線ばかり見ている奴等は。
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しかも、鉄道の廃線問題は決して北海道だけの問題じゃないんだよ。
あ、長過ぎるのでまた別項で。
「日高線廃止へ JRは誠意ある姿勢を」
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/364137?rct=c_editorial
高波被害で5年近く運休が続いているJR日高線鵡川~様似間116キロについて、
日高管内の7町が、JR北海道の提案する鉄路廃止を受け入れ、バス転換に向けた協議に入る方針を決めた。
全線復旧を求める浦河町が反対したため、最後は多数決でなんとか同意にこぎつけた形である。
結局、日高線は被災した鉄路の復旧に手つかずのまま、廃止に向かうことになる。
これでは地元にわだかまりが残るのも当然だ。
JRは今後の各町との個別協議に誠意ある姿勢で臨み、
地元が納得するバスの運行方針や地域支援策を示してもらいたい。
鵡川~様似間は2015年1月に不通となり、バスによる代行運転が続いている。
当時の試算で復旧費が30億円に及ぶことが判明し、財政難のJRは工事の着手を見送ってきた。
その後、JRは「当社単独では維持困難」とする10路線13区間の一つに鵡川~様似間を位置付け、
2017年2月、大幅な赤字を理由に鉄路廃止を7町に提案した。
「被災した鉄路をどう復旧するか」という話が、
いつの間にか「赤字路線を廃止する」話にすり替えられた感がある。
被災箇所は放置され、その後も台風被害などが重なって、復旧費は最終的に86億円にまで膨らんだ。
時間がたつほど鉄路再開の可能性は狭まり、
町長らは廃止に同意する以外の選択肢がないところまで追い込まれたとも言える。
鵡川~様似間は運休前の2014年度の輸送密度(1キロ当たりの1日平均輸送人員)が186人にとどまり、
100円の収入を得るのに1476円もの経費がかかる厳しい現実がある。
それでも、これまでのJRの対応は、
災害を口実にした「路線切り捨て」と地元から非難されても仕方ないのではないか。
JRは今後、7町と緊密に連携し、バス転換後の地域振興に協力していかなければならない。
中でも喫緊の課題は、崩落した護岸の修復である。
海岸法では、「海沿いの線路部分の護岸は鉄道会社が自力で整備する」ことを定めているが、
経営体力の乏しいJRは本格的な復旧に未着手のままだ。
近年、台風や大雨などが頻発しており、破損した護岸から土砂が流出し、
コンブ漁などに影響が及ぶことも懸念されている。
国土保全の責任をJRが負うこと自体に無理があり、国や道に早急に協力を求めるべきだ。
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予想はしていたが経費を出して相手が何も言えないのをいいことに時間稼ぎばかりして、
結果「廃止」に追い込まれた、と言っていいだろう。
社説で「JRは今後の各町との個別協議に誠意ある姿勢で臨み、
地元が納得するバスの運行方針や地域支援策を示してもらいたい。」とあるにもかかわらず、
翌14日には追い打ちをかける発表をした。
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北海道新聞 2019年11月14日付記事
「復旧なら年9.8億円赤字 根室線“東鹿越~新得” JRが試算」
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/364445?rct=n_hokkaido
JR北海道の小山俊幸副社長は11月13日、上川管内南富良野町の池部彰町長に、
同社が廃止・バス転換を提案している根室線富良野~新得間(40.2キロ)で、不通区間を復旧して運行再開した場合、
年間9億8千万円の赤字が見込まれるとの試算を伝えた。
小山副社長は役場に池部町長を訪ね非公開で会談。
2016年の豪雨で被災して不通となっている東鹿越(南富良野町)~新得間を復旧し、運行を再開する場合と、
富良野~新得間をバス転換した場合の試算などを説明した。
試算によると、復旧後の運行費はトンネルや橋などの維持費などを含め年間10億9千万円で、
年間9億8千万円の赤字となる。
小山副社長は、富良野~幾寅(南富良野町)間に「バス」、幾寅~新得間に「ワゴン車」を使う際の経費は、
年間1億1千万円になるとの試算も示した。
バスは、現在東鹿越~新得間で走っている「代替バス」より1往復多い7往復と想定した。
(以下略)
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………ぜんぜん誠意がないじゃないか、馬鹿者!(怒)
住民だけじゃない、鉄道を公共交通として有効活用と見ている人々は
廃止対象の手段のそろばん勘定なんか聞きたくないはずだ。
「復旧後に黒字にするためのダイヤや活用案」が聴きたいはずだ。
旭川~帯広間に「特別快速・狩勝」を新造車両「H-100系」で貨物輸送兼用で走らせることで
北海道拓殖バス「ノースライナー」よりもスピードアップさせて
新たな客層を作ることも可能じゃないか?
外国人観光客や鉄道ファン対象の遊覧列車のルートに入れることも可能じゃないのか?
「JR北海道H100形気動車」ウィキペディア解説は、
https://ja.wikipedia.org/wiki/JR%E5%8C%97%E6%B5%B7%E9%81%93H100%E5%BD%A2%E6%B0%97%E5%8B%95%E8%BB%8A
北海道知事は「プロジェクトチーム」を組むなど、
JR北海道問題に今まで個別の考えはなかったのか?
だからダメなんだ、机上の空論で東京や整備新幹線ばかり見ている奴等は。
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しかも、鉄道の廃線問題は決して北海道だけの問題じゃないんだよ。
あ、長過ぎるのでまた別項で。