雄一郎の半生
すし店に時々来ていた子は
店の娘の友人のF子だった。
それまで付き合っていた彼女に
F子との事がバレて、3人で
喫茶店で話し合いをすることに、
しかし、当然折り合いはつかずに
自分は、二人とも付き合いを
止めると言った。二人は泣く泣く
了承し、それぞれの家に送って
行ったが、近い順番で彼女を先に
送り、F子が最後になって送って
いくことになった。すると自宅では
なく、アパートだった。少し前から、
妹と一緒に住んでいるという、
送り届けて玄関越しに鳴き声が
聞こえた。妹も困惑しているさまが
伝わってきた。
自分のここが人生の岐路だった。
今考えると同情して、
「わかったよ、F子とは付き合うよ」と
言ってしまったのが、良かったかは
後に分かるのだが、この時から次第に、
F子の何となくペースに乗せられて
行ったような、気がしている。
そして、年上のF子と最初の
結婚をすることになって行くのだが。
次回につづく
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