雄一郎の半生
社員寮では、朝4時に起床し
就寝の0時まで色々な仕事が
ある。ある春に玄関まわりの掃除を
していると、いつもと違い綿毛の
様な物が床に沢山たまっていた。
初めは何なのだろうと思っていたが
これが後に毛虫と分る。
近くの桜の木にも大発生していて
近所からもクレームが有るほどだ。
これを先方の総務課に伝えて
業者が入り駆除してもらう事に
なるのだが、業者が来るまでは玄関や
駐車場、食堂の入り口まで、まるで
綿毛とでも言うような毛虫が
沢山転げ回っていた。
また、ある日には、裏庭に行ってみると
地面に大きな穴が開いていることもあった。
地下の水道パイプから漏水していたので
暫くは分らなかったが自然に陥没したらしい。
様々なことが起きる寮生活だった。
この頃は、シザーのメンテナンスを弟子とも
言うべく以前のNPOの知り合いに全てを
引き継いではいたが、ありがたいことに
5年経っても以前の常連客からメンテナンス
の依頼があるほどだった。無論当時は
忙しい日々を過ごしていたので、知り合いに
任せていたが。
次回につづく