10代前半から母が亡くなる27歳まで義理の父がいた。

気は優しくて力持ち、手先が器用で人懐っこい人だった。
義理の父とは母が亡くなってから色々あって疎遠になってしまったんだけど、そんな義理の父の事を思い出すと必ず頭によぎるのが、母の手料理を食べると高確率で
「旨い!玉の先まで痺れるっ!」
と言っていた。
玉とは当然金玉だろう。
金玉は丸い。いや、楕円か?いずれにしろ丸い形状の物に『先』とゆう物がどこにあるか定かではないが、ともかくそうらしい。
前述通り疎遠になってしまったので、今更確認出来ないがともかく『玉の先まで痺れる』らしいのだ。
そんな義理の父、そして実の母と別れて10年余り。
叶う事はないが、もしも今母が生きていて母の手料理を食べたら恐らくきっと『玉の先まで痺れる』のだろう。
